大宮で絶品“魚介”コース料理が振舞われる 極上の富山産「寒ブリ」解体ショー、客大勢が堪能 待望の新幹線延伸、今月16日に迫る 経済交流すでに加速、“北陸の魅力”埼玉に続々届く

寒ブリの解体ショーが行われ、参加者らに振る舞われた=2月24日夜、さいたま市大宮区

 物産振興を通じて能登半島地震の被災地支援につなげようと2月24日、埼玉県さいたま市大宮区の武蔵一宮氷川神社・呉竹荘でチャリティーイベント「氷見海産物ナイト」(同実行委員会主催)が開かれ、市民ら約110人が富山県氷見産の寒ブリなど旬の食材を堪能した。

 催しは、3月16日に北陸新幹線が福井県敦賀市まで延伸されることから、改めて北陸地方の魅力と被災地の現状を知ってもらおうと現地と交流のある県内財界関係者らが中心となり企画。参加者らは富山湾で水揚げされた魚介類の刺し身や煮物などのコース料理を堪能した。

 会場では10キロを超える寒ブリの解体ショーやホタルイカの干物など海産物の即売、越中おわら節の演舞などが行われ、被災地の一日も早い復興を願った。

 氷見市と大宮地区の商工業者らは2015年の北陸新幹線開業を機に経済交流をしており、昨年12月5日には日本酒やワインなど632本を氷見市宇波沖の海底に沈めて熟成するプロジェクトを共同で実施した。

 旅館など現地の女性経営者らと親交のあるNPO法人全国おかみさん会の清水志摩子理事長は「末永い被災地支援につながるよう草の根レベルの交流を深めていきたい」と話した。オンライン参加した氷見市観光協会の松原勝久会長は「商店街や旅館、民宿など観光施設も甚大な被害を受けたが、全国からたくさんの方に救援に来ていただき感謝している。同じ場所で復興できるか分からないが、頑張りたい」と意欲を示した。

 さいたま市北区から家族5人で来場した三浦洋さん(47)と息子の夏樹さん(16)は「寒ブリは脂が乗っていて上品な味。魚釣りも好きなので富山にも行ってみたい」と話していた。

 参加費の一部は3月8日に現地に寄付される。

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