MINIが10年ぶりのフルモデルチェンジ&初のBEVモデルを追加

ビー・エム・ダブリューはプレミアムスモールコンパクトカーの新型MINI Cooper 3 DoorとSUVモデルのMINI CountrymanのBEVモデルを発表した。

すべてが一新されたMINI Cooper 3 Door

10年ぶりのフルモデルチェンジとなるMINI Cooper 3 Doorは2002年の新世代MINIの登場から第4世代目となるモデル。また今回、MINI Cooper 3 DoorおよびMINI CountrymanのパワートレーンにMINIでは初となるBEVをラインナップする。

伝統のデザインコンセプトを踏襲しつつも、ミニマルな新デザインへと変わった。

今回のモデルチェンジで従来モデルのMINI 3 Doorという名称はMINI Cooper 3 Doorに統一される。

エクステリアは伝統のデザインコンセプトを踏襲しつつも、ミニマルな新デザインへと変わっている。フロントには大型の8角形フロントグリルと新しいヘッドライトデザインを持つ。

パワートレーンは2種のICE(内燃機関)モデルと2種のBEV(電気自動車)モデルが用意される。

ICEモデルはMINI Cooper Cが1.5L直3ツインターボエンジンを搭載。最高出力115kW、最大トルク230Nmを発生し、7速DCTを組み合わせる。

MINI Cooper Sは2L直4ツインターボエンジンを搭載。最高出力150kW、最大トルク300Nmを発生し、7速DCTを組み合わせる。

MINI初となるBEV2モデル

BEVモデルはMINI Cooper Eが最高出力135kW、最大トルク290Nmを発生する電気モーターをフロントに配する。40.7kWhのバッテリーを搭載し、一充電走行可能距離は305km*。

三角形となったリアランプでガラリと変わった印象のリアビュー。

MINI Cooper SEは最高出力160kW、最大トルク330Nmを発生する電気モーターをフロントに配する。搭載するバッテリー容量は54.2kWhで一充電走行可能距離は402km*とロングドライブも可能。BEVの2モデルは外部給電にも対応している。(*数値はすべて欧州仕様)

普通充電および急速充電に対応しており、普通充電は11Kw交流電源、急速充電はMINI Cooper Eが75kWに対応。MINI Cooper SEは95kWの直流電源に対応する。急速充電ではわずか30分で10%から80%までの充電が可能となる。

インテリアはデジタル化され、直径24cmの円形の有機ELを使用したタッチセンサー付きのセンターディスプレイを中央に配置する。タブレット端末感覚で操作できる新世代のインフォテインメントインターフェイスを実装し、パーソナルアシスタントやARナビゲーション、カスタマイズにも対応している。

デジタル化されたインテリアは中央の円形センターディスプレイが目を引く。ハンドル奥のメーターは排され、ヘッドアップディスプレイに情報が表示される。

その下にはパーキングブレーキ、シフトセレクター、イグニッションキー、MINIエクスペリエンスモードなどのスイッチが並ぶ。

ステアリングホイール奥から消えたスピードメーターの代わりにヘッドアップディスプレイが運転に必要な情報を表示する。

走行情報だけでなく、天気情報など各種情報の表示も可能。

ダッシュボードには布地を連想させるリサイクルポリエステルを採用した新素材が採用される。

また全車標準装備のMINIエクスペリエンスモードはインテリアの雰囲気を一変させることが可能だ。ダッシュボード上に7パターンのグラフィックを投影でき、アンビエントライト、MINIドライビングサウンドなど、好みに応じてインテリアの雰囲気の選択が可能。アニメーションやサウンド、プロジェクションによって没入感あるクルマとなり、MINIの個性をさらに際立たせている。

パーキングアシストの「優しさ」も最新仕様に

安全装備も充実し、高性能カメラとレーダー、高性能プロセッサーによる高い解析能力によって、ドライビングアシスト、レーンチェンジウォーニング、レーンディパーチャーウォーニング、衝突回避・被害軽減ブレーキをMINI Cooper SおよびMINI Cooper SEに標準装備している。さらにパーキングアシスタントにはサラウンドビュー機能、急発進抑制機能やリバースアシスト機能なども最新の安全装備が備わる。

ダッシュボードには布地を連想させるリサイクルポリエステルを採用した新素材が採用される。

MINI Cooper C 3 Door 主要諸元

●全長:3875mm
●全幅:1745mm
●全高:1455mm
●ホイールベース:2495mm
●排気量:1498cc
●直列3気筒ガソリン・エンジン
●最高出力:115kW/5,000rpm
●最大トルク:230Nm/1500-4600rpm
●価格:396万円

MINI Cooper S 3 Door 主要諸元

●全長:3875mm
●全幅:1745mm
●全高:1455mm
●ホイールベース:2495mm
●排気量:1998cc
●直列4気筒ガソリン・エンジン
●最高出力:150kW/5000rpm
●最大トルク:300Nm/1450-4500rpm
●価格:465万円

MINI Cooper E 3 Door 主要諸元

●全長:3860mm
●全幅:1755mm
●全高:1460mm
●ホイールベース:2525mm
●最高出力:135kW
●最大トルク:290Nm
●バッテリー容量:126.0Ah/40.7kWh
●一充電走行距離:305km*。
●価格:463万円

MINI Cooper SE 3 Door 主要諸元

●全長:3860mm
●全幅:1755mm
●全高:1460mm
●ホイールベース:2525mm
●最高出力:160kW
●最大トルク:330Nm
●バッテリー容量:136.0Ah/54.2kWh
●一充電走行距離:402km*
●価格:531万円

*欧州仕様

MINI CountrymanにBEVモデルを追加

MINI Countrymanに追加されてBEVモデルのMINI Countryman SE ALL4。

MINI CountrymanはMINI史上最大のボディサイズを誇るモデルで、日本ではMINI Crossoverの名称で2011年にプレミアムコンパクトSUVとしてMINIのラインナップに加わった。2017年に2代目に進化、2023年11月に7年ぶりのフルモデルチェンジとなり、名称をMINI Countrymanへと生まれ変わった。そのMINI Countrymanのガソリンモデル、ディーゼルモデルに新たに2つの電動モデルが加わった(写真はICEモデル)。

ちなみにディーゼルモデルは日本では人気の高いモデルでヨーロッパ以外では日本のみ導入となっている。

BEVはMINI Countryman EとMINI Countryman SE ALL4の2モデルで、両モデルとも66.45kWhの容量をもつバッテリーを搭載し、普通充電は11kWの交流電源、急速充電は最大130kWの直流電源からの充電が可能。対応する充電器で充電すれば30分で10%から80%までの充電が可能という。

一充電走行距離はMINI Countryman Eで462km*。4輪駆動のMINI Countryman SE ALL4で433km*の走行を実現する。(*数値はすべて欧州仕様)

MINI CountrymanはMINI史上最大のボディサイズを誇るモデルで、先代モデルのMINI Crossover比で全長+130mm、全幅で+25mm、全高で+65mmとさらに大型化した。ファーストカーとして充分なサイズと航続距離を持つという。

写真は発表会場で展示されていたICEモデルのMINI Countryman S ALL4。

MINI Countryman E 主要諸元

●全長:4445mm
●全幅:1845mm
●全高:1640mm
●ホイールベース:2690mm
●最高出力:150kW
●最大トルク:250Nm
●バッテリー容量:232.0Ah/66.45kWh
●一充電走行距離:462km*
●価格:593万円

MINI Countryman SE ALL4 主要諸元

●全長:4445mm
●全幅:1845mm
●全高:1640mm
●ホイールベース:2690mm
●システムトータル最高出力:225kW
●システムトータル最大トルク:494Nm
●バッテリー容量:232.0Ah/66.45kWh
●一充電走行距離:433km*。
●価格:662万円

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