嵯峨御流華道美作司所創立90周年記念華展 テーマは「つむぐ」 次世代への継承の思いを込め/岡山・津山市 

嵯峨御流華道美作司所創立90周年記念華展(同司所、旧嵯峨御所華道総司所主催)が2日、岡山県津山市山北の津山文化センターで開かれ、節目を祝う多彩な作品が訪れた人の目を楽しませている。3日まで。

次世代への継承の思いを込めてテーマは「つむぐ」。正教授から一般会員まで約160人が、盛花や荘厳華といった伝承花から現代風の心粧花まで約100点を展示・リハーサル室やホワイエなどに展示した。

枯れ木にダイオウマツやミモザ、フジヅル、シカの角などをあしらった大作「風神雷神」をはじめ、吉井川が山や海へと流れる情景を表現した「景色いけ」、春の訪れを感じさせる梅やゼンマイなど見ごたえのある秀作が並んでいる。

このほか、柳やモモ、モクレンなどを飾った御所車が会場を彩っているほか、初心者も楽しめるワークショップもある。

滋澤弘典司所長(60)は「それぞれが丹精込めた作品を通じ、若い人にも華道の魅力が伝わってくれれば。気軽に足を運んでほしい」と話している。

嵯峨御流は嵯峨天皇を始祖として京都市の大覚寺で創設され、同支所は1933年に発足。現在は勝央町、美作、津山市の会員約190人が活動している。

会場を彩る御所車

© 津山朝日新聞社