新参入ハイパーカー最上位を狙うアルピーヌ「ポイントが獲れたら大絶叫だ!」とハプスブルク

 アルピーヌA424をドライブしWEC世界耐久選手権での初陣に挑むニコラ・ラピエールは、アルピーヌが今週末の第1戦カタールで新たに参入するハイパーカーメーカーの中での最高位を狙うことができると信じている。

 元F1ドライバーのミック・シューマッハーと、マシュー・バキシビエールと36号車をシェアするラピエールは、金曜午前の3回目のプラクティスでクラス19台中12番手に終わった後、夕方の予選に先立ってこの発言をした。

 僚友35号車は、2台のBMW MハイブリッドV8と、ランボルギーニSC63、そしてイソッタ・フラスキーニという新参入車両たちを抑えて13番手タイムを記録していた。その後予選では、36号車が14番手、35号車は17番手を獲得している。

 その調子に基づいてラピエールは、アルピーヌがルサイル・インターナショナル・サーキットでシーズンが始まるにあたり、他の新車勢に勝つという目標を現実的に設定できると信じている。

 カタールでBMW、ランボルギーニ、イソッタ・フラスキーニに勝つ可能性についてSportscar365に尋ねられたラピエールは、「BMWはすでに(2023年から)IMSAに参戦しているため、彼らはそれほど新しいメーカーではないとしても、それ(新車勢のトップ)は明らかに僕らの目標のひとつであるし、達成可能な目標だ」と語った。

「それは僕らにも達成できることであり、達成できれば嬉しい。フリープラクティスではそれが可能なペースを刻んでいることが分かったけど、もう一度自分たちに集中していく」

「プレイするパラメーターはたくさんあるが、それはチームにとっても非常に新しいものだ。これらのパラメーターについて、全員で協力することが重要だ」

「もちろん、フィニッシュに近づくほど、僕らはよりハッピーになる。なぜなら、最終的に僕らはこのプロジェクトに大きな野心を持っており、できるだけ早く前進したいと思っているからだ。今回のレースが学習プロセスとなることは明らかだ」

36号車アルピーヌA424をドライブするニコラ・ラピエール

■プロローグではエンジンを交換

 アルピーヌを運営するシグナテックの責任者、フィリップ・シノーは、カタールで2台を完走させることの重要性を強調した。

「目標は、確実に2台でレースを完走することだ」とシノーは語った。

「これを達成できれば、将来に向けて多くのことを学べるだろう。それが重要なポイントだ。レースをフィニッシュし、そして学ぶことだ」

 アルピーヌの2台のマシンはこれまでプラクティスを通じて安定した走行を続けてきたが、ポール・ループ・シャタン/シャルル・ミレッシ/フェルディナンド・ハプスブルクがドライブする35号車は、今週はじめのプロローグテスト中にエンジントラブルに見舞われ、メカクロームユニットの交換が必要となった。

 しかし、ハイパーカークラスではルーキーとなるハプスブルクは、初めて本格的なコース上の競争に直面することで、プライベートテストと比較してチームの見方が少し変わったことを認めつつ、これまでのところA424の全体的な信頼性に満足していると述べた。

「僕らは完璧な週末を過ごすという単純な目標を持ってここに来た。簡単そうに見えても、それは思っているよりも難しいことだ。なぜなら、サーキットに到着するとすぐに競争心が高まり、突然自分たち以外のことを考え始めてしまうからだ!」 とハプスブルク。

「とはいえ、僕らはこのクルマについて、予想していなかった新しいことを学んでいる。だけど、最終的にはそれほど多くの問題は発生しなくなった。これは素晴らしいことであり、チーム内には2台のクルマでレースを完走できるという楽観的な見方が多くある」

「アルピーヌがこのクルマを作るために2年間を費やし、今日や明日ではなく、今後数カ月のうちにチャンピオンシップで自分たちがどの位置にいるのかを知ることができる素晴らしいポジションに我々を導いてくれたことを誇りに思う。プログラムを開始したときにフィリップが目指した場所に、僕らいることを願っている」

 デビュー戦でのポイント獲得が目標になり得るかとの質問に、ハプスブルクは次のように答えた。

「いまのところ、それに賭けるつもりはないけど、可能性はあると思う。でも、それは素晴らしいことだね。もしそうなったら、僕は無線でで大絶叫するだろうね!」

35号車アルピーヌA424をドライブするフェルディナンド・ハプスブルク

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