耐えに耐えてバーディ締め 畑岡奈紗は4打差逆転へ“鬼門”ホールを乗り切れるか

首位と4打差に踏みとどまった(撮影/村上航)

◇米国女子◇HSBC女子世界選手権 3日目(2日)◇セントーサGC タンジョンコース(シンガポール)◇6775yd(パー72)

最終18番はバンカー越えとなるタフな右サイドのピン。右からアゲンストの風が吹き、畑岡奈紗のセカンドはつま先下がりのライとタフな状況が重なっていた。それでも139ydを8Iでピタリと絡め、「ああいう(難しい)ピンに打てて良かったです」とうなずいた。

後半はアイアンの縦距離がなかなか合わず、ラウンドを通してシビアなパーパットを打たされるシーンも少なくなかった。そんな中でも359ydと比較的短いパー4の14番、そして締めくくりの18番でチャンスを生かした。

我慢を重ねて「70」でプレー(撮影/村上航)

「70」にまとめて通算6アンダー5位となり、「(ショットで)すごく大きいミスはほとんどなかった。3、4mくらいのパットを結構しのげていたと思うし、我慢できて良かった」と充実感もにじんだ。

首位に立つ古江彩佳との4打差を追っていく上でポイントになってきそうなのは、前半3番。この日はグリーン奥からの寄せが傾斜で大きく左に流されて、スコアを落とした。3日連続でボギーを喫しているホールだ。

打ち上げるセカンドも多いコース(撮影/村上航)

左サイドにある大きなバンカーを避けるのは必須だが、大きく打ち上げるセカンドはフェアウェイの傾斜で、つま先下がりのライになることも珍しくない。グリーン自体も「平らなところがほぼない」と言うほどアンジュレーションがきつく、落としどころが狭いため、少しのズレがピンチに直結する。

「まずそこ(3番)をいいスコアで抜けていければ、その後の5番とかにもつながってくる。あしたはうまくできるようにしたい」と意識を明確にした上で、「午前中(前半)からしっかり伸ばして、ビッグスコアを出せるように」。しっかりと逆転のシナリオを描いて臨む。(シンガポール・セントーサ島/亀山泰宏)

前半で勢いに乗れるか(撮影/村上航)

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