名古屋市中央卸売市場は「おさかな男」の熱気ムンムン! 20種類以上の魚介類を大量に買い付ける大将も

魚の買い付けに密着

「おさかな男たちが集結している」とのウワサを聞きつけてやってきたのは、名古屋市中央卸売市場北部市場。1月中旬は飲食店が正月休みを終え、本格的営業を始める時期です。

深夜3時、一桁の気温にもかかわらず市場内は「おさかな男」たちの熱気でムンムン! 新鮮な魚介類を豪快に買い付ける「おさかな男」たちに密着しました。

仕入れ値が計算できない大将の出産祝いは超豪華海鮮丼

佐藤晃一さん

最初に密着したのは、名古屋市北区「やっとる?」を営む大将の佐藤晃一さん。刺身や魚介類がこれでもかというほど盛り付けられたデカ盛り海鮮丼の豪快っぷりに、今では一部で「仕入れ値が計算できない男」とも呼ばれています。

気合いを入れて買い付け

そんな佐藤さんがこの日の仕入れで目をつけたのは、高級魚の「クエ」です。まるまると太ったこの時期、最高のおいしさが味わえるクエを筆頭に、金目鯛、メジマグロ、ウニ、天然真鯛など、いつも以上に仕入れ値無視で次々と魚を買い付けていきます。

「やっとる?」の大将がいつも以上に豪快に買い付けをする理由は、この日が2024年の初営業日だから。1月3日にお子さんが生まれたばかりで、今日は出産祝いを兼ねて、より豪華な海鮮丼にしたいと気合いが入っています!

1.5キログラムの牛ステーキ

20種類以上の魚介類を大量に買い付け、いざ「やっとる?」初営業です。お久しぶりの常連さんには特別メニューのブリづくし丼を大サービス! さらにアツアツの鉄板からはみ出しそうなビッグサイズの1.5キログラムの牛ステーキと、次々にサービスを繰り出します。

くるみ御生誕スペシャル丼

そして大将渾身の「くるみ御生誕スペシャル丼」は、カンパチや寒ブリ、天然真鯛、イクラ、たらの白子など28種類のネタをトッピング。最後に赤エビ2尾とハートの玉子焼きを乗せて完成です! 生まれたばかりのくるみちゃんへのあふれんばかりの愛情が、丼からはみ出しています。

3800円とコスパ最強!※3月末まで提供予定

絶品の海鮮を28種類も使った「くるみ御生誕スペシャル丼」。価格は味噌汁に小鉢、漬物などがついて3800円。通常の倍近いボリュームもある豪華な海鮮丼も、いつも以上の超お値打ち価格で頂く事ができてしまいます。「くるみ御生誕スペシャル丼」は3月末までの提供とのことなのでお見逃しなく!(内容は仕入れ状況により異なります)。

人気飲食店のオーナーは魚を買いすぎてまた息子に怒られる

寺澤卓也さん

続いて市場に姿を見せたのは、名古屋市北区の人気飲食店「うまうまディマーレ」のオーナー・寺澤卓也さんです。珍しい食材を次々に買っては、調理担当の息子さんに怒られるという寺澤さん。この日も珍しい食材に視線を送ります。

国産くじら

寺澤さんが最初に目をつけたのは、三重県産のサルボウ貝。赤貝よりも小ぶりなサルボウ貝は、天ぷらや酢の物に向いているとのこと。寺澤さんは迷わずゲットします!

次に仲卸さんからおすすめされたのは「国産くじら」10キログラム。「こんなに買ってったら息子に怒られるわ」と言いつつも、頼まれたら断れないのも寺澤さんの人柄。「クジラパーティーしますか」と勢いで買い付けます。

「いらない」と怒る息子さん

店に戻り「これ見て、掘り出しもん!」とクジラの塊を差し出す寺澤さんですが、それを見た息子さんは「いらん、いらん」と言ったきり無言に。怒り度MAXです。

クジラのステーキ

しかし、どんな食材も無駄にせずおいしくするのが息子さんのポリシー。クジラ肉はミディアムレアに焼き上げてステーキに。200グラムのボリュームで1000円とお値打ち価格で提供します。

まぐろのカルパッチョ

クジラステーキは「噛めば噛むほど味が出る」と客から大好評! ほかにも仕入れたばかりのあん肝を使った「あん肝の洋風ポン酢」を通常599円のところを100円で提供。さらに通常799円の「まぐろのカルパッチョ」を100円で提供と、超大盤振る舞いが始まります。

大盤振る舞いの理由はズバリ“買いすぎた”から。「安いときにたくさん買ってお客さんに安く提供する。それでにぎわったら魚も報われる」と寺澤さんは話します。とはいえ、調理担当の息子さんは「ワシは報われない」とおかんむり! 父と息子でケンカをしながらも、今日もお値打ちな魚料理で客を喜ばせます。

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