起業家、新事業アイデア発掘 大賞に賞金1000万円 前橋で初のイノベーション全国祭典《アップデート・アース》

大賞に輝き、喜ぶ竹内さん(前列左から2人目)と優秀賞の加藤さん(同3人目)

 起業家発掘プロジェクト「群馬イノベーションアワード(GIA)」に着想を得た全国規模のイノベーションの祭典「アップデート・アース2024 ミライ・マツリ@前橋」が2日、群馬県前橋市の日本トーターグリーンドーム前橋を主会場に初めて開かれた。多くのイベントのうち、事業アイデアを発掘する「ニッポン・イノベーション・アワード(NIA)」では、大賞に東京大大学院博士課程3年の竹内雅樹さん(28)、優秀賞の1人に昨年のGIAで最高賞を受賞した同大4年の加藤徳明さん(25)=榛東村出身=が輝いた。

 祭典は起業家を発掘し、成長を支援することが狙い。今回の前橋市をスタートに全国各地で開催する。県や同市、一般財団法人UPDATE EARTH(東京都)、デロイトトーマツベンチャーサポート(同)、一般財団法人田中仁財団(前橋市)でつくる実行委員会が主催した。

 NIAでは全国約2万件の応募の中から選ばれた113件を審査し、竹内さんら入賞者14人を発表した。

 竹内さんは、がんで失われた声を取り戻すためのデバイス開発を提案し、賞金1千万円を獲得した。加藤さんのアイデアは、本県で海産物を養殖する新たな方法。受賞後の取材に「新鮮な海産物を群馬で食べられる環境づくりに向け、一層頑張りたい」と語った。

 海外展開を目指す事業計画を対象とした「ニッポン・イノベーション・トライアウト(NIT)」の表彰式も行われた。

 この他、最新技術を紹介するブース展示、関係者や有識者によるパネルディスカッション、映画監督の三池崇史さんのトークイベント、世界的なロボットクリエイター、高橋智隆さんが監修したロボット教室の特別ワークショップなどが開かれた。

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