移住者が増え騒音トラブル・水着で歩く姿も 「静かな白保村を守りたい」住民がルールをまとめHPに 沖縄・石垣市 

 沖縄県石垣市白保の住民らでつくる白保村ゆらてぃく憲章推進委員会(金嶺光江会長)はこのほど、白保公民館監修で「白保村」公式ホームページ(HP)を開設した。サンゴや星空、石垣とフクギに囲まれた赤瓦の古民家が並び、八重山らしさが色濃く残る白保地域。ただ、公民館や住民の取り組み、地域のしきたりについてまとめた情報はなく、知らずに移住してトラブルが起きることも少なくない。そのため、古くから継承されてきた村のルールを共有するHP作りを試みた。(八重山支局・平良孝陽)

 古くからの農村集落が残る白保地域は2006年、公民館総会で村づくりの指針「白保村ゆらてぃく憲章」を制定した。「海と緑と心をはぐくむ、おおらかな白保」を目標に掲げ、文化継承や自然保護、街並みの保存など、村づくり七か条を定め、住民らが村づくりに取り組んでいる。

 近年は移住者や事業の参入者が増加。県外在住のため、オーナー不在となった宿で深夜の騒音トラブルなども起きている。憲章に基づく村づくりが難しくなるとの危機感や静かな農村生活を守り続けるため、住民らが22年からHP作成に取り組んでいた。

 HPは、明和の大津波や新石垣空港建設計画の住民運動などの歴史、自治会組織や住民の協力体制のルールに触れている。移住者や事業を始める人向けのページも設け、イラスト付きのガイドで「リゾート地ではなく静かな集落さぁ」「水着で集落を歩かんよ!」などと呼びかけている。 

 金嶺会長は「白保に興味を持ってもらい、理解した上で住民と共に楽しんでもらえれば」と語った。「白保村」公式ホームページはhttps://sites.google.com/view/shiraho-official/home

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