長崎県大村市松原本町の旧松屋旅館周辺では「松原宿ひな祭り」が開かれている。旧長崎街道の宿場町の風情が残る通り一帯に、鮮やかなひな人形約700体が飾られ、訪れる人たちの目を楽しませている。
町おこし団体、松原宿活性化協議会(村川一恵会長)が中心となり開催。20年前に始まり早春の風物詩となった。地域住民や県内外から寄せられたひな人形が飾られている。
江戸後期に建てられた旧松屋旅館にはひな人形がところ狭しと並び、2階の人形は表通りから眺めることができる。100年以上前に作られた「御殿飾り」もあり、平安王朝風の御殿を模した優雅なたたずまいが目を引く。
近くの松原八幡神社ではひな壇に見立てた石段に色とりどりの人形が並べられ、訪れた人たちが写真を撮影していた。この日は人形供養のほか、オカリナや琴などの演奏会もあった。
村川会長は「珍しいおひなさまもあり、色合いや表情もさまざま。ぜひ違いを楽しんでほしい」と話した。祭りは31日までの土日祝日に開く。