「やっと決められました」湘南復帰後初ゴールが貴重な先制点に! 田中聡が喜びを語る「練習でもシュートの感触は良かった」

[J1第2節]京都サンガF.C. 1-2 湘南ベルマーレ/3月2日/サンガスタジアムby KYOCERA

湘南ベルマーレは3月2日、J1第2節で京都サンガF.C.と対戦し、2-1で勝利した。

試合は15分にコーナーキックのこぼれ球を田中聡が叩き込み湘南が先制も、直後の19分に豊川雄太のゴールで同点に。

しばらく拮抗した展開が続いたが、82分にアウェーチームが得たコーナーキックを鈴木章斗が押し込んで逆転に成功。最後は湘南が5-3-2でブロックを敷いて守り切り、今季初勝利を掴み取った。

試合後、貴重な先制点をマークした田中が取材に応じ、今季初得点の喜びを語った。

「やっと決められました。練習でもシュートの感触は良かったので、やはり日々の積み重ねが試合に出るんだなと改めて実感しました。やっぱり自分のゴールでチームを勝たせたいですし、ダブルボランチになって前に出やすくなったので、もっとどん欲にゴールを狙っていきたいです」

【PHOTO】湘南ベルマーレの歴史を彩った名手たちと歴代ユニホームを厳選ショットで一挙紹介!
田中は2023年の夏にレンタル先のコルトレイク(ベルギー1部)から湘南に帰還。今節の得点は、待望の復帰後初ゴールでもある。常々、得点へのこだわりを口にしてきた背番号5の「やっと」には、様々な想いが込められているのだろう。

得点を挙げた一方で、田中は失点にも絡んだ。相手のクロスに対し、クリアをしようと足を振るも空振り。背後に待ち構えていた豊川にシュートを打たれてしまった。

自身のミスで同点に追いつかれてしまった場面を、田中は次のように振り返る。

「あそこは自分が触れたし、跳ね返さなければいけないシーンでした。あの後は、みんなから怒られましたね(笑)。でも、失点に絡んでもネガティブにならず、取り返そうという気持ちで戦えたのは良かったのかなと」

田中が言うように、失点後の立ち直りは見事だった。巧みな位置取りでボールを引き出せば、鋭い危機察知で相手のカウンターの芽をことごとく摘む。主将のキム・ミンテも「ミスをしてからの聡のパフォーマンスは素晴らしかった」と褒め称えるほどだ。

元来の持ち味である球際の強さやキープ力に加えて得点センスまで身に付けば、リーグ屈指のMFになれる可能性も十分にあるだろう。

パリ五輪を目ざすU-23代表入りを見据え、もちろん湘南のためにさらに活躍する姿を期待したい。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

© 日本スポーツ企画出版社