150年の歴史に幕 上対馬・豊小で閉校式 「学びや 心の中にいつまでも」

思い出を胸に、閉校式で校歌斉唱する児童ら=対馬市立豊小

 統廃合に伴い、本年度末で150年の歴史に幕を下ろす長崎県対馬市上対馬町の市立豊(とよ)小(福田浩久校長、15人)で2日、閉校式があり、児童や教職員、地域住民らが学びやとの別れを惜しんだ。新年度から市立比田勝小に統合される。
 豊小は1874(明治7)年開校。かつては200人以上の児童が通っていた時期もあったが、近年は少子化や過疎化で児童数が減少していた。
 閉校式には地域住民ら約250人が来場。児童がお世話になった住民への感謝や、対馬の特色などを伝える出し物を披露した。同町に航空自衛隊海栗島分屯基地がある縁で、空自西部航空音楽隊(福岡県春日市)も式に参加。同隊の演奏に合わせて校歌を斉唱した。
 福田校長は「学びやとしての学校がなくなっても、皆さんの心の中に豊小は生き続けることでしょう」とあいさつ。児童代表が市側に校旗を返還した。5年の小川蒼介君(11)は「修学旅行や、運動会のリレーが思い出。新しい学校でも勉強を頑張って、何でもできる小学生になりたい」と話した。

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