バークガフニさん小浜で講演 「雲仙への道のり再評価を」

明治から昭和初期の長崎から雲仙への道のりについて語るバークガフニさん=雲仙市、小浜歴史資料館

 明治から昭和初期の長崎から雲仙への道のりについて長崎総合科学大名誉教授、ブライアン・バークガフニさんが語る講演会が1日、長崎県雲仙市小浜町の小浜歴史資料館であった。当時の貴重な写真が次々と紹介され、市民ら約60人が興味深く聴講した。国立公園「雲仙」指定90周年記念事業の一環で市主催。
 長崎居留地研究の第一人者、バークガフニさんは、40年ほど前から雲仙地区の歴史を調べ始め昨年、著書「欧米人が歩いた長崎から雲仙への道」を出版した。
 講演では、当時の英字新聞で自然豊かな雲仙が紹介され、欧米人にとって人気の避暑地になったと説明。長崎から茂木、小浜を経た雲仙への道程やホテルの写真など繁栄した様子を投影し「多くの外国人が訪れ、道路整備が進んだ」と解説した。「雲仙への道のりが再評価されることを切に祈る。美しい島原半島の自然を大切にしてほしい」と語りかけた。
 来場した小浜町の山下晏弘さん(83)は「小浜がどう発展したのかが分かった」と話した。同資料館ではバークガフニさんが集めた明治から昭和初期の絵はがき約50点を13日まで展示。期間中の入館料は無料。5、12日休館。

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