「謎解きを聞くようでわくわく」 発掘調査中の高野山根1号墳で説明会 出土品にも興味/岡山・津山市

岡山県津山市福田地内で発掘調査が進められている「高野山根1号墳」で2日、第2回現地説明会(津山市教委主催)が開かれ、愛好者ら約30人が6世紀前半の築造と推定される前方後円墳の調査区や出土物について見聞きした。

市史跡「佐良山・剣戸古墳群と中宮1号墳」の1基とされ、全長35メートル、後円部最大径28メートル、墳丘高6.6メートル。2019年度の測量図を基に、正確な規模や形状の詳細を探る3カ年調査(22~24年度)の経過報告として実施した。

市教委文化課の担当者が、本年度実施した古墳のくびれ部と前方部の調査区を案内し、「周溝から馬形や人物の埴輪(はにわ)片が多数出土したが、上層から近世以降の陶器片も見つかり、石室を盗掘した際の廃土とみられる」と解説した。

この後、出土した埴輪片や須恵器片、やじりなどの現物も見せ「今のところ埴輪の特徴から6世紀前半と考えられ、元々は弥生時代の集落があった所に盛り土をして築造したと思われる」と説明。

紫保井の中島浩明さん(64)は「古墳の形状がよく分かり、謎解きを聞くようでわくわくした。出土品も興味深かった」と話した。

出土品について聞く参加者

© 津山朝日新聞社