レッドブル&HRC密着:ハードを温存したライバルを見て有利を確信。ソフトでのロングランを完遂、1-2を達成

 2位のセルジオ・ペレス(レッドブル)に22秒、3位以下のライバルチーム勢に25秒以上の大差をつけて2024年のF1開幕戦バーレーンGPを制したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、こう語った。

「このコースではいいリズムとペースを見つけることができたし、風の強さと風向きのおかげでマシンから期待していた以上の性能を引き出すことができた。このサーキットは僕たちが得意とするサーキットのひとつなんだ」

2024年F1第1戦バーレーンGPレース後会見 優勝マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2位セルジオ・ペレス(レッドブル)、3位カルロス・サインツ(フェラーリ)

 そのことは、昨年のバーレーンGPのレースが物語っており、今年の開幕戦は昨年のデジャヴュ(既視感)を覚えるかのようなレースだった。

 昨年のバーレーンGPでもフェルスタッペンは3番手以下に38秒もの大差をつけてフィニッシュしていた。レース後、レッドブル陣営のあるスタッフはこう語った。

「土曜日のフリー走行でみんながハードタイヤを温存していたのを見て、勝てると思っていた。なぜなら、それだけみんなはソフトでのデグラデーション(劣化)が大きいということで、我々はソフトでのロングランに問題なかったからね」

 今年のバーレーンGPでも2日目のフリー走行でハードタイヤをレッドブルの2台が使用したのに対して、ほかの9チームはハードタイヤをレースに温存していた。それを見たレッドブルのフェルスタッペンのレースエンジニアを務めるジャンピエロ・ランビアーゼは「勝てる」と確信したという。

2024年F1第1戦バーレーンGP グリッドに向かうマックス・フェルスタッペン(レッドブル)

 バーレーンGPの舞台となるバーレーン・インターナショナル・サーキットはリヤタイヤに厳しく、タイヤのデグラデーション(劣化)が大きいコースとして知られており、多くのチームが硬めのコンパウンドを温存する。しかし、レッドブルはハードタイヤは1セットあれば十分だというほど、タイヤのデグラデーション(劣化)に苦しんでいなかったからだ。

 しかし、フェルスタッペンはこう続ける。

「次のサウジアラビアGPが行われるジェッダのコースは高速コーナーが多く、デグラデーションが少ないなど、こことは大きく異なる」

 その認識は、ランビアーゼも共有している。

「今日の結果は、我々が予測していたよりも大きかった。次は違うレース展開になるだろう」

2024年F1第1戦バーレーンGP表彰式 左からセルジオ・ペレス(レッドブル)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、トム・ハート(レッドブル パフォーマンスエンジニア)
HRCの湊谷圭祐エンジニア(写真左)、吉野誠メカニック(写真中央)、渡辺康治社長(写真右)

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