【漫画】結婚の約束をした幼馴染の美少女が実は男の子だったら……ピュアな思いが溢れるSNS漫画

何もかもが新鮮でキラキラしていた、幼少期の思い出を共有している「幼馴染」。「おおきくなったらけっこんしよう」なんて、淡い約束をしたことがある人も少なくないだろう。2月上旬にXで公開された創作漫画『幼馴染の美少女と再会する話』は、そんな約束をした美少女が実は男の子だった……という意外な展開で、胸がキュンとする二人のやり取りが魅力的な作品だ。

最近になって、気に入ったキャラクターを「動かしたい」という気持ちが芽生えたという作者のばらんさん(@lunchboxGorilla)。アニメやゲーム制作の知識はなく、小説を書くことも難しく、そこで「じゃあ漫画にして動かしてみよう」と思い、本格的に漫画制作に取り組むようになったという。活き活きと登場人物が動く本作をどのようにして制作したのかなど話を聞いた。(望月悠木)

■ラストのパンケーキに隠された狙い

――今回『幼馴染の美少女と再開する話』を制作した経緯は?

ばらん:たまたまpixivで漫画賞があって、「せっかくなので私もやってみよう」と思って制作したことがキッカケです。受賞は獲得できませんでしたが、「読切漫画を描くのって難しいんだな」ということがわかり、また一層漫画制作に興味を持てるようになりました。

――なぜ“幼少期に結婚の約束をした2人の男性”をメインにしたのですか?

ばらん:「王道な設定で描いてみよう」と考えて思い付いたのがこの展開でした。ただ、「王道ってなんだろう」と悩みに悩んで、何とか捻り出しました。

――恵と五月のキャラデザは対照的な感じで素敵でした。

ばらん:「今まで作ったことのない髪型のキャラクターを作ろう」と思ってビジュアルを考えていきました。「真ん中分けの髪型のキャラをあまり作らないので真ん中分けにしよう」とか、「タレ目にすると背を高くしたくなるからあえて背を低くしてみよう」といったことを考えながらキャラクターです。

――幼少期の恵のビジュアルについては、どんなことを意識しましたか?

ばらん:お母さんに髪の毛切ってもらっていた設定で、「“前髪ぱっつんになった結果、女の子っぽく見えている”ということにならないかな」と思って描きました。“服もお姉ちゃんのお下がり”という設定でわざと可愛げのあるものを着せています。

――余裕ありげな表情で話していた恵が、結婚の約束を口にして以降は不安そうになるのがとても可愛かったです。

ばらん:「表情が硬い」とよく言われるので、表情の描き分けができるように意識して描いたことが良かったのかもしれません。

――一方、急に照れる五月の表情にもキュンとさせられました。

ばらん:五月の表情も恵と同じ意識で描きました。五月は少年らしく、恵はイケメンらしく描こうと試行錯誤していた記憶があります。

――ちなみに、パンケーキのカットで締めた狙いは?

ばらん:実はラストのパンケーキは、素材のダウンロード“CLIP STUDIOサービス”でNanimoさんというクリエイターさんが無料配布している素材を使用しています。「今後パンケーキのように甘い展開が今後訪れると良いね」という気持ちからラストにパンケーキのカットにしたかったのですが、当時あまりにも食べ物が美味しそうに描けませんでした。そこで、CLIP STUDIOサービス で見つけた、本当に美味しそうなパンケーキの素材を使用させていただきました。CLIP STUDIOサービス さん、Nanimoさん、ありがとうございます。

――今後の漫画制作における目標を教えてください。

ばらん:初の商業作品が今後公開される予定ですので、機会があればぜひ読んでいただけたら嬉しいです。また、読者さんからお手紙もらうことが夢です。そのためにも最後まで執筆を頑張ります。

(望月悠木)

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