杉本彩 殺害予告の電話があったことを明かす 2014年「公益財団法人 動物環境・福祉協会Eva」設立

「公益財団法人 動物環境・福祉協会Eva」の理事長で女優の杉本彩(55)が3日、兵庫県内でトークセッション「高校生と考える保護犬の未来」に出席。過去に殺人予告があったことを明かした。

「命を大量生産する社会」と題した講演では、ペットの犬や猫が大量生産、大量流通している問題点を指摘。「非常に安易な飼育放棄につながるような、安易な衝動買いをうながしてしまうビジネス業態が、日本で主流になってしまっている。これはとても残念なことだと思います」と語った。長野県のペット業者が劣悪な環境で多くの犬を飼育し虐待した罪で問われたことなど、具体的な例で日本の犬や猫のペットを取り巻く状況を挙げた。

芸能界入りした20代のころ、都内の撮影所で弱っていた子猫を保護したことをきっかけに、個人で保護活動を始めた。これまで数え切れないほどの保護犬、猫を引き取り、現在は猫が4匹。多いときは猫が9匹、犬が3匹いたという。2014年には「Eva」を設立すると、プロジェクトの開催による動物愛護の啓発や、全国各地で日本の動物がおかれている現状についての講演、動物に関する法律や制度について、国や地方自体への働きかけなどを積極的に行っている。

高校生とのトークセッションでは「こういう活動をやっていることを結構、怖いこともあるんですよ。芸能の仕事も失っちゃうこともあります」と語っていたが、イベント終了後の囲み取材では「殺人予告とか、電話がかかってきたことがあります。あと物騒な、文句の電話とかいっぱいありましたから」と明かした。また、テレビ番組の出演に関しては企画内容によっては警戒されたり、自ら辞退したりすることもあるという。

それでも自分たちの活動が実り、動物愛護法が改正され罰則が強化されるなど、喜びもある。「動物だけが幸せになればとは思っていません。人も動物も幸せになるのが理想の社会なので」。人もペットなどの動物も本当に共存できる社会を目標にこれからも活動を続ける。

(よろず~ニュース・中江 寿)

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