毎年きれいな状態で飾りたい。カビや虫食いを防ぐひな人形のしまい方
3月3日のひな祭りは、ひな人形を飾って、女の子の健やかな成長と幸せを祈願するためのお祭りです。 ひな人形の女びなには、その子の災厄を引き受ける役目と、女びなのような素敵な女性に育ち幸せな人生を歩んでほしいという願いが込められています。 そんな大切なひな人形だからこそ、きちんとしまって毎年きれいな状態で飾りたいですよね。うっかりするとお顔にカビが生えたり、衣装が虫に食われたりするからです。
早くしまわないと嫁に行きおくれる!? ひな人形はいつ片づけるべきか?
ひな人形は、ひな祭りがすんだら早めに片づけたほうがよいとされています。これは「ひな人形を早くしまわないと、嫁に行きおくれる」という言い伝えによるものです。 そこには、娘の厄を引き受けた人形を早く遠ざけるため(厄除け説)、きちんとした娘にしつけるため(しつけ説)、早く幸せになってほしいから(結婚象徴説)などの意味が込められています。 もちろん、気にしないで飾っておいても構いませんが、「春を寿ぐ(ことほぐ)」という意味では、遅くとも暦の上で春の半ばとなる「春分」(3月21日ごろ)までにはしまいましょう。 ただし、ひな人形を旧暦の3月3日(2024年は4月11日)まで飾っておく地方や、ひな祭りを月遅れで4月3日に祝う地方もあります。
湿気は大敵! ひな人形の正しいしまい方
ひな人形にとって“湿気”は大敵。雨の日は湿気が多く片づけには不向きなため、天気の良い日にしまいましょう。 わが子の分身ともいえるひな人形ですから、優しく丁寧に扱いながら以下の手順で片づけてください。
1. ひな人形のほこりを払う
羽根ばたきや筆などで、人形の顔や衣装についたほこりをよく払います。人形や金具に直接触れると、指の脂分がシミやカビ、サビの原因になるため、布手袋をはめて作業しましょう。
2. 小物をはずし、調度品とともにきれいに拭く
小物や調度品をやわらかい布できれいに拭きます。
3. 人形の顔をやさしく包む
和紙などの柔らかい薄紙で人形の顔を包みます。髪にひっかけないよう注意を。ティッシュペーパーは髪にひっかかるためおすすめしません。
4. 一体ずつ形くずれしないように包む
お人形は一体ずつ薄紙で包みます。衣装の袖や袂(たもと)には、ふくらみがつぶれて形くずれしないよう薄紙を入れておくとよいでしょう。
5. 箱に納めて防虫剤を入れる
箱と人形の隙間に柔らかい紙を詰めて収納します。最後に直接人形に触れないよう注意して人形用防虫剤を入れます。
6. 湿気が少ない場所で保管する
直射日光が当たらない、風通しのよい場所で保管します。押入れの天袋のような高いところは、湿気が溜まりにくく収納に適しています。また、秋に出して陰干しすると万全です。
ひな人形にカビや虫食いが発生したら人形修理の専門店に
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