「本当に悔しい試合」2戦連続追いつかれた東京V、城福浩監督が課題を口に「やはりクローズのところ」

浦和戦を振り返った城福浩監督[写真:©超ワールドサッカー]

東京ヴェルディの城福浩監督が浦和レッズとの一戦を振り返った。

16年ぶりのJ1に挑んでいる東京Vは、国立競技場で行われた開幕節の横浜F・マリノス戦で1-2の逆転負け。3日の第2節では、今シーズン初勝利を期して埼玉スタジアム2002での浦和戦に臨んだ。

先手を取ったのは東京Vで、42分にCKの流れから木村勇大が先制のボレー。そのまま1点リードで終盤に突入したが、痛恨のPK献上から89分に追いつかれてしまった。

横浜FM戦の嫌な流れが頭をよぎったが、今回は逆転を許さず1-1のドローで決着。勝ち点「1」を手にした城福監督は、「本当に悔しい試合になってしまいました」と内容を振り返った。

「あのPKの直前にディフレクションで危ないシーンがひとつありましたけど、基本的には我々は崩された感覚はないです。我々のブロックの外でサッカーをやらせていたし、侵入されたという感覚はなかった。あのPKは今の自分の立場でいろんな原因を特定するのはなかなか難しいですけど、チームとして本当に不運だったなと思います」

「ゲームに関して前半はちょっと持たれる時間はありましたけれども、できるだけ高いラインを引きながらペナルティエリアに入らせないなかで、耐えていれば我々の時間になると思っていました」

「30分過ぎぐらいから自分たちがボールを持てるようになって、その展開のなかでしっかりと点を取れたということ。後半の30分ぐらいまでは我々の時間だったかなと思います」

また、2試合続けて逃げ切れなかった終盤の戦い方にも言及。試合の締め方について語った。

「我々が相手陣でサッカーできた感触がずっとあったので、やはりクローズのところは(課題)。相手陣でしっかり苦しいときにキープできるスキルを含めて、攻守においてゲームをクローズしていくというところが、このチームにはやはり足りていないところかなと思います」

さらに、城福監督は自チームの選手層についてもコメント。途中から試合の流れを変えられる存在を望んでいる。

「攻守におけるゲームチェンジャーというものを育てていかないと。J1のなかで、しかも日本を代表するような大きなクラブを相手にする。後から出てくる選手がゲームチェンジャーになるようなチームがたくさんあるので、我々も攻守においてゲームチェンジャーになりうる選手をしっかり戦いながら育てていきたいと思っています」

開幕戦から修正した点については、クリアよりもパスで繋ぐ意識を高めたとのこと。これを今後も継続していきたいとした一方、ショートカウンターの精度は試合の締め方と同様に課題だと口にした。

「もっと繋げたかもしれないですし、ヘディングをパスにできたかもしれないですけども。選手は『自分が今までクリアしていたものが1本でもパスになれば、チームとして10本は味方に繋がる』ということを認識しながらやってくれていたので、そこは意識してくれたかなと思います」

「ただ、前半に1個あったと思いますが、高いところで奪えた時、おそらく4対2ぐらいの状況の時にも、しっかりシュートまで行かなければいけないところがあった。これも我々の今の課題かなと思います」

「カウンターをシュートまで持っていく、超決定機まで持っていくというところに関しては、判断と技術の部分がトップスピードになりますが、そこは我々が今後勝ち点『3』を奪っていく上でも、重要なポイントになるかなと思います。ただ簡単な蹴り合いにしない、クリアをバスにしていくというのは、シーズン通じて続けていきたいと思います」

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