舞台劇、ミニライブも披露 プロデュース団体第1回公演【奥州】

第1回公演「街はささやいて」を熱演するキャスト

 奥州市江刺を拠点とするプロデュース団体「We Craft」(伊藤玲雄代表)の第1回公演は3日、同市江刺大通りの江刺体育文化会館(ささらホール)で2回行われた。舞台劇「街はささやいて―ここは心の石を溶かす場所」を上演後、スペシャルバンド「GMT(じもと)バンド」のミニライブも催し、観客を楽しませた。

 同団体は、2023年1月の公演で15年の歴史に幕を閉じた市民☆文士劇のメンバーらで同年9月結成。地域を盛り上げようと演技だけでなく、バンド演奏やダンスなども組み合わせた新しい江刺のエンターテインメントの提供を目指す。

 公演は、同ホールが24年度末で閉館・廃止されるのに伴い、「ありがとう ささらホール!イベントリレー」の第1弾として行った。上演作は静岡県の「演劇集団es」代表の澤根孝浩さんの原作。地元ネタなどで笑いも誘いながら、深い悲しみから立ち直る人々の姿を爽やかに描いた。

 開演前、伊藤代表は「これまで役者だけやってきた裏方の経験のないメンバーでゼロからつくってきたが、日を追うごとに成長が見られた。きょうの舞台は笑顔と元気を届けることがミッション」と意気込んだ。

 主役を務めた同市水沢在住の及川まゆみさんは「初の挑戦だが、頼もしい仲間たちに支えられて当日を迎えることができた。キャスト、裏方、みんなの熱量が伝わる舞台にしたい」と語り、熱演を披露した。

© 岩手日日新聞社