<レスリング>3.7~10「ヤシャ・ドク&ベービ・エムレ国際大会」(トルコ)出場の学生選抜チームが出発

3月7日(木)~10日(日)にトルコ・アンタルヤで行われる2024年「ヤシャ・ドク&ベービ・エムレ国際大会」に出場する学生選抜チームが3月3日、羽田空港から出発した。

▲トルコへ向かった学生選抜チーム

昨年はブルガリアでの国際大会に出場。優勝した男子フリースタイル65kg級の清岡幸大郎(日体大)や2位の男子グレコローマン67kg級の曽我部京太郎(日体大)が、その後、大きく成長し、オリンピック予選へ出場するまでになっている。馬渕賢司・全日本学生連盟強化委員長(中京学院大監督)は「遠征の成績が直接の要因だとは思わないが、この遠征で好成績を挙げた選手がオリンピック予選に出ることで、今回参加する選手や後に続く選手のモチベーションにつながっている」と話し、今大会でも好成績を期待。

下級生もいれば、今月には卒業して社会人として競技を続ける選手もいるが、次のオリンピックという目標は同じ。「所属での練習がメーンではあるけど、学生連盟としてのこうした遠征も必要。今後の飛躍の糧となる遠征としてほしい」と、実りある遠征を期待した。

女子の最年長でキャプテンに指名された65kg級の吉武まひろ(日体大)は、3スタイルの主将の話し合いの結果、強烈なリーダーシップを買われたのか、総合キャプテンに推された。U20世界チャンピオンであり、昨年のアジア選手権2位と実績も十分。「学生最後の大会だし、4月にはアジア選手権が控えている。そこへ向けて一戦一戦を大事にして闘い、優勝を目指しでして頑張りたい」と言う。

同級で全日本チャンピオンにも輝いており、10月に急きょ予定された非オリンピック階級の世界選手権へ向けて一歩リードしている状況。「アジア選手権で優勝して弾みをつけ、(5月末の)明治杯全日本選抜選手権を迎えたい。そのためにもこの大会で優勝し、気持ちよくアジア選手権に臨みたい」と言う。主将としては、「実力ある選手ばかりなので…」と特別なことは必要なしと考え、「全員で勝ちに行きたい」と話した。

▲チームをまとめる各スタイルのキャプテン。左から男子グレコローマン・荒木瑞生、女子・吉武まひろ(総合キャプテン)、男子フリースタイル・青柳善の輔

男子フリースタイル70kg級の青柳善の輔主将(山梨学院大)は、昨年のシニア世界選手権代表であり、U23世界選手権2位と国際舞台での実績は十分。「強い選手がたくさん出てきてほしい。いい経験としつつ、勝って帰ってきたい」と話す。全日本チャンピオンとして、非オリンピック階級の世界選手権の代表争いで有利な位置にいるが、「特別に気負うことはなく、ひとつずつ着実に闘っていきたい」と話した。

主将として「チームを引っ張っていきたい」と言う一方、世界選手権代表としては、2019・22年に出場を果たしている86kg級の髙橋夢大(日体大)の方が“先輩”になる。この春から社会人となる同期生として、「2人でチームをまとめたい」と話した。

男子グレコローマン55kg級の荒木瑞生主将(九州共立大)は、グレコローマンの王者に君臨する日体大の選手を差し置いての指名に、「自分でいいのかな、という気持ちがあります」と控えめ。それでも、「指名された以上、できる限りのサポートをして、全員が好成績を残せるようにしたい」と、リーダーの責任を果たす覚悟は十分。個人でも「優勝を目指したい、自分に自信を持って頑張るだけです」と気合いを入れた。

大会スケジュール、日本選手団は下記の通り。


大会スケジュール(1回戦~決勝を1日で実施)

3月 7日(木)男子グレコローマン55・63・72・77・82・97・130kg級 / 女子50・57・65・76kg級
8日(金)男子グレコローマン67・77・87kg級/女子53・55・59・62・68・72kg級
9日(土)男子フリースタイル57・65・74・86・97kg級
10日(日)男子フリースタイル61・70・79・92・125kg級


派遣役員

【コーチ】馬渕賢司(中京学院大監督/全日本学連強化委員長)、木村元彦(専大職/東日本学連強化委員長)、藤山慎平(九州共立大監督/西日本学連強化委員長)

【トレーナー】梶原健一(CREA conditioning)、【審判員】筧田幸宏(山口県スポーツ協会)


派遣選手

【男子フリースタイル】
▼57kg級 弓矢健人(日体大)
▼61kg級 小野正之助(山梨学院大)
▼65kg級 細川 周(日体大)
▼70kg級 青柳善の輔(山梨学院大)
▼74kg級 鈴木大樹(山梨学院大)
▼79kg級 神谷龍之介(日体大)
▼86kg級 髙橋夢大(日体大)
▼92kg級 吉田奨健(帝塚山大)
▼97kg級 濱田豊喜(中 大)
▼125kg級 中原 陸(大東文化大)

【男子グレコローマン】
▼55kg級 荒木瑞生 (九州共立大)
▼60kg級=派遣なし
▼63kg級=派遣なし
▼67kg級=派遣なし
▼72kg級=派遣なし
▼77kg級 山田 脩(日体大)
▼82kg級 掛川零恩(早 大)
▼87kg級 磯江大成(日体大)
▼97kg級 北脇 香(早 大)
▼130kg級 山田康瑛(山梨学院大)

【女子】
▼50kg級 伊藤 海(早 大)
▼53kg級=派遣なし
▼55kg級=派遣なし
▼57kg級 中村成実(法 大)
▼59kg級 中西美結(至学館大)
▼62kg級=派遣なし
▼65kg級 吉武まひろ(日体大)
▼68kg級 髙田ここな(日体大)
▼72kg級 新倉すみれ(神奈川大)
▼76kg級 山本和佳(至学館大)

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