中国「両会」の三つの見どころは?―香港メディア

中国の国政助言機関である全国政治協商会議と中国の国会に相当する全国人民代表大会の二つを合わせた「両会」が開幕することに関連し、香港01は1日付記事でその三つの見どころについて報じた。写真は人民大会堂。

中国の国政助言機関である全国政治協商会議(政協)と中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)の二つを合わせた「両会」が開幕することに関連し、香港ニュースポータルの香港01は1日付記事で、その三つの見どころについて、「李強(リー・チアン)首相による初の政府活動報告」「国内総生産(GDP)成長率目標」「新外相」を挙げた。

中国人民政治協商会議第14期全国委員会第2回会議は4日に、第14期全国人民代表大会第2回会議は5日にそれぞれ北京で開幕する。

記事はまず、2023年の両会で首相に選出された李氏が就任後初の記者会見で「今年も困難は少なくはないだろう。しかし、心を落ち着かせ、よくよく考えてみれば、中国はどの年においても、困難が無かったわけではない。中国はこれまで常に困難を克服し続ける中で、新たな発展を実現させ、新たな奇跡を創造してきた」「私は地方での仕事が長いため、ある深い考えがある。オフィスに座っていると問題ばかりが出てくるが、草の根に深く入れば(解決)方法がどんどん見つかる」などの「金言」を残したことなどを挙げ、李氏による初の政治活動報告が今年の両会における見どころの一つだとした。

今年のGDP成長率目標については、新型コロナ禍後の中国経済は各方面から注目されていると指摘。特に経済成長の鈍化に伴い、国内においては期待や信頼への衝撃が一層強まり、国際社会においては「中国はすでにピークを過ぎた」「中国に投資すべきではない」「中国崩壊」などの中国経済に対する否定的な声が後を絶たないとし、世界銀行が中国の24年の経済成長率について4.6%に鈍化するとの見通しを示す中、李氏の最初の政府活動報告では、24年の成長率目標を5%前後とする可能性が高いと推測され、その目標が中国にとって正確に何を意味するかについては、一層の観察が必要だと論じた。

さらに、22年の第20回党大会で外相に抜擢された秦剛(チン・ガン)氏の解任を受けて再登板した王毅(ワン・イー)氏の後を誰が継ぐかに関心が寄せられる中、中国共産党の外交を担う中央対外連絡部長の劉建超(リウ・ジエンチャオ)氏の動静が今年に入り注目されており、外相の後任候補との観測が出ていることに言及。同氏が2月29日、全米商工会議所のスザンヌ・クラーク会頭を団長とする訪中団と北京で会談したことも、同氏の新外相就任説を裏付けるものだと伝えた。(翻訳・編集/柳川)

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