法人企業統計、10─12月期設備投資が2桁増 GDPプラス改定も視野

Takaya Yamaguchi

[東京 4日 ロイター] - 財務省が4日発表した2023年10─12月期の法人企業統計によると、金融業と保険業を除く全産業の設備投資額は前年同期比プラス16.4%だった。季節調整済み前期比でも2桁の高い伸びとなり、近く発表される国内総生産(GDP)はプラス改定が視野に入りそうだ。

設備投資のうち、製造業は前年同期比20.6%増、非製造業は14.2%増となった。製造業では情報通信機械や輸送用機械が投資を増やした。非製造業では情報通信業や運輸業、郵便業がプラスに寄与した。

同省によると、10―12月期での比較で設備投資は過去最高だったという。

国内総生産(GDP)改定時の基礎となるソフトウエアを除く全産業の設備投資額は前年同期比11.7%増と、11四半期連続のプラスだった。

内需を支える設備投資の上方改定で「GDP全体でもプラスに改定されそうだ」(ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎・経済調査部長)との見方が出ている。内閣府は11日に23年10―12月期GDP2次速報を発表する。

併せて発表した全産業の売上高は前年同期比4.2%増と、11四半期連続の増収だった。経常利益は13.0%増で、4四半期連続の増益となった。輸送用機械や石油・石炭が増益に寄与した。

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