VW、年間売上高の伸び鈍化を予想 景気見通しの悪化で

Christoph Steitz

[フランクフルト/ベルリン 1日 ロイター] - ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は1日、2024年の売上高の伸びが鈍化するとの見通しを示した。競合勢と同じく、景気見通しの悪化、競争の激化とコスト上昇を警告した。

今年の売上高は前年比最大5%増の最大3380億ユーロと予想され、LSEGがまとめたアナリスト予想平均の3160億ユーロを上回った。昨年の売上高は前年比15.5%増の3223億ユーロ(3490億ドル)だった。

今年通期の営業利益率について同社は7.0─7.5%と予想。普通株と優先株の配当をそれぞれ0.30ユーロ引き上げて9.00ユーロと9.06ユーロにすることを提案した。

投資比率についてVWは、主要市場である中国での支出にけん引され、2024年に13.5─14.5%でピークに達し、その後は徐々に低下して2027年には約11%になるとの見通しを示した。

欧州自動車各社は、販売台数の伸び悩みと政府支援の減少に直面し、電気自動車(EV)への世界的な弾みが弱まりつつある中、競合する米EV大手テスラや中国メーカーからの圧力にさらされている。

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