経済変革の取り組み、ポジティブ評価は心強い=日経4万円で官房長官

Shinichi Uchida

[東京 4日 ロイター] - 林芳正官房長官は4日午前の記者会見で、日経平均株価が史上初めて4万円台に乗せたことを受け、物価高に負けない賃上げ、企業の稼ぐ力の強化など「日本経済変革に向けた取り組みに対し、市場関係者を含めてポジティブな評価があることは大変心強く思っている」と述べた。株価の水準には一喜一憂せず、取り組みを着実に進めていきたいと語った。

林官房長官は、岸田政権ではデフレからの完全脱却や新たな成長型経済への移行を目指し、賃上げ実現や企業の稼ぐ力の強化、投資促進を通じた家計の資産形成により、「経済企業の成長と国民の資産所得増加につなげていきたい」と表明。岸田首相が昨年を上回る水準の賃上げを経済界に呼び掛けたことにも触れ、春季労使交渉では「呼応する動きが広がっている」との認識を示した。

<法人企業統計「企業の稼ぐ力、積極的な投資裏付け」>

岸田文雄首相は4日の参院予算委員会で株価について問われ、前年比で増収増益、設備投資が16.4%増えた昨年10─12月期の法人企業統計に言及し、「企業の稼ぐ力、成長分野への積極的な投資が裏付けられる姿となっている」との見解を示した。昨年を上回る賃上げにも期待するとし、「前向きな取り組み、日本経済の変革の足音に対し市場関係者がポジティブな評価を行っていることは力強く思っている。こうした動きを定着させるために今年は正念場だ」と語った。

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