午前の日経平均は続伸、初の4万円台 米半導体株高を好感

Noriyuki Hirata

[東京 4日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比316円01銭高の4万0226円83銭と続伸した。前週末の米半導体株高を好感する動きが優勢だった。寄り付きから史上最高値を更新し、初となる4万円台に乗せた。

市場では「海外勢の物色が引き続き旺盛な様子がうかがわれる一方、急ピッチな上昇でもあり利益確定売りの圧力も否めず、がっぷり四つに組んでいる状況」(SMBC日興証券の太田千尋投資情報部部長)との声が聞かれた。

日経平均は前営業日比290円高で寄り付いた後、一時403円高の4万0314円64銭に上値を伸ばした。けん引役は引き続き東京エレクトロンなど半導体関連株で、アドバンテストと信越化学工業、ソフトバンクグループを加えた4銘柄で220円程度、指数を押し上げた。

年度内は「企業業績の腰折れでもなければ、4万円台を定着を目指した動きが期待できるのではないか。海外勢の見直し買いが継続しており、日本株のアンダーウェートをニュートラルに戻すだけでも上値余地がある」(SMBC日興の太田氏)という。

足元では、25日移動平均線からの乖離率が5%で買われ過ぎとされるところ6.7%となっており、短期的な過熱感の高まりへの警戒感もくすぶっている。

TOPIXは0.16%高の2713.79ポイントで午前の取引を終了し、バブル後高値を更新した。東証プライム市場の売買代金は3兆0430億4000万円と膨らんだ。東証33業種では、値上がりはパルプ・紙や鉱業、電気機器など16業種で、値下がりは海運や空運、倉庫・運輸関連など17業種だった。

TDKやキーエンスが昨年来高値を更新。レーザーテックは堅調だった。一方、川崎汽船やトヨタ自動車は昨年来高値を更新した後、軟調に転じた。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが506銘柄(30%)、値下がりは1120銘柄(67%)、変わらずは31銘柄(1%)だった。

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