国連ハビタットと中国同済大学、持続可能な都市給水の報告書発表

国連ハビタットと中国同済大学、持続可能な都市給水の報告書発表

第6回国連環境総会開幕式の様子。(2月26日撮影、ナイロビ=新華社記者/韓旭)

 【新華社ナイロビ3月4日】国連人間居住計画(ハビタット)と中国同済大学はこのほど、第6回国連環境総会で共同報告書「気候変動下での持続可能な都市給水:アフリカ南部と中国モデル都市の経験」を発表した。持続可能な都市開発には、水資源の管理水準の引き上げ、多層的な水資源の拡大、技術革新の促進、技術共有などの要素が欠かせないとした。

 同報告書は、気候変動と急速な都市化が都市給水に与える影響について、ジンバブエ・ブラワヨ、ボツワナ・ハボローネ、ザンビア・ルサカ、ナミビア・ウィントフークの内陸部4都市のデータを発表し、中国上海のケースとの比較研究も行った。

 国連副事務総長でハビタット事務局長のマイムナー・モッド・シャリフ氏と、中国工程院の院士(アカデミー会員)で同済大学教授の徐祖信(じょ・そしん)氏は報告書の序言で、水は生命の基礎で、水供給の需要を満たすのはグローバルな課題であると指摘した。「持続可能な開発のための2030アジェンダ」と「ニューアーバンアジェンダ」は、持続可能な給水と管理ソリューションを求める世界の指導者の約束を再度表明。水利用の効率を高めるとともに、持続可能な給水を提唱し、水資源の回収と再利用が世界の喫緊の優先事項であるとした。

 国連ハビタット・アフリカ地域事務所のオマル・シラ主任は、アフリカの急速な都市化が水資源の需要に効果的に対応する都市の能力を厳しい試練に晒していると指摘。中国の給水計画、デジタル化した管理、効率的な政策執行力はアフリカの都市にとって参考になる貴重な経験だと語った。

 アフリカ科学アカデミー(AAS)の院士で研究を統括する同済大学教授の李風亭(り・ふうてい)氏は、同済大学は中国政府の支援を受け、国連の南南協力枠組みの下、アフリカ諸国と能力の向上、学位教育、技術の移転・共有での協力を推進する用意があると語った。

 第6回国連環境総会は2月26日から3月1日にかけて、ケニアの首都ナイロビで開催され、各国代表は地球環境ガバナンスについて話し合った。

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