2025年卒の就職内定率すでに23.9% インターンシップルール変更で内定が早期化 ミスマッチ懸念も

テレビ愛知

3月1日から本格スタートした2025年卒の就職活動。売り手市場が続く中、2024年2月1日時点の就職内定率は23.9%と、2023年卒と比較して10%以上高くなっています。なぜ内定率が高くなっているのか。理由の1つとして挙げられるのが、2024年から変更されたインターンシップの位置づけです。

インターンシップを採用に使う条件

インターンシップを採用に使う条件については以下になります。

・5日間以上
・就業体験が必須
・実施期間の半分超の就業体験
・社員が学生を指導しフィードバック など

日本経済団体連合会によると、「従来のインターンシップはキャリア教育が目的だが、採用試験と位置づける企業が多い。足並みをそろえる必要がある」といいます。こうした考えを経団連が政府に要請したことなどから、インターンシップの在り方が変わりました。

このルール変更について、学生はどのように感じているのか。2025年卒の就職活動について、学生に取材しました。

インターンシップのルール変更、学生はどう感じている?

学生50人中、33人がメリットを感じている

学生:
「メリットを感じます。入りたい会社に早く内定をもらい、(入社までの)準備期間がほかの人より長いので、それまでワクワクできます」

学生:
「希望している会社へのアピールにつながります。内定はもらっていませんが、一次面接は免除されました」

学生:
「インターンシップが(採用に)反映されてしまうと、(インターンシップ時期の)大学3年生でほかのことをしていた学生が不利になります。大学4年間は学びに来ているのに、就活に(時間が)取られてしまいます」

学生:
「インターンシップの企業から内定をもらって、断りづらいのはデメリットだと思います」

学生50人にアンケートを取ったところ、メリットと感じている人の方がデメリットと感じている人の約2倍という結果に。学生を採用する企業側にも、今回のルール変更について話を聞きました。

「ミスマッチにつながる」と話す企業も

日本生命保険:
「制度が変わったインターンシップは良いと思います。リアルに近い就業体験を通じて、(企業の)イメージを深く知ってもらうことで、ミスマッチ(を防ぐこと)につながります」

初穂商事:
「(インターンシップを)やっていますが、内定を出すのが早く、入社までの期間が長いので、(学生の)内定辞退も必然的に増えるので難しいです」

ブロンコビリー:
「学生と接点をしっかり持てるのは良いですが、正直まだ手探りで難しさがあります」

変化する就職活動のルール

企業30社にアンケートを取ったところ、メリットと感じている企業とデメリットと感じている企業の数は同じでした。

さらに26年卒からは、インターンシップに参加した専門性の高い人材には、採用選考活動を前倒しできるルールも適用されます。では、学生はどのように就職活動に臨めば良いのでしょうか?

マイナビ・福田圭人統括部長:
「焦って行動するよりも、自分がどういう働き方がしたいのか、どういったところで活躍する可能性があるのか、判断材料を見つける機会に(インターンシップを)してほしいです」

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