尖閣諸島に自生するラン 近づくと甘い香り 沖縄・石垣市内で開花

民家の庭で見頃を迎えているコウトウヒスイラン=2月23日、石垣市石垣

 尖閣諸島などに自生するコウトウヒスイラン(ラン科)が沖縄県・石垣市内で開花し、見頃を迎えている。花径4センチ程の淡いピンクと黄白色の花を咲かせ、顔をそっと近づけると、ラン特有の甘い香りがする。

 着生ランの一種で、樹木に根を張り育つ。開花時期は1~3月。長さ20~30センチほどの花茎を伸ばし、密に花を付ける。

 同市内の民家の庭やラン愛好家の間で栽培されているのは、かつて石垣島から出漁した漁師が休息のため上陸した尖閣諸島魚釣島から持ち帰ったものとされる。

 国外では台湾やフィリピンなどに分布している。(南風原英和通信員)

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