【何でもチーズ】インドネシア人のソウルフード、 屋台のチーズめし。

**「インドネシアでは、チーズってさぁ、どうやって食べる?」
「ロティ・バカール(トースト)にかけたり」
「うんうん」「焼きバナナにかけたり」
「うーん……チョコ・チーズ・バナナっていう組み合わせ、インドネシア人は好きだよね」
「お粥やインドミーにトッピングしたり」
「うーん……まぁ、日本でもバターや牛乳を入れたりするもんね」
「こんな感じです(写真を検索)」
「げっ、山盛り……!!(絶句)」。
中味が何だかわからないほどのチーズてんこ盛り! インドネシア人とは縁遠かったはずのチーズが、なぜこんなにも「何でもチーズ」、「チーズ、ソウルフード」文化になったのか。その実体を解明すべく、ブロックMにある屋台「ロティ・バカール・エディ」にやって来た。**

車から降りると、湿った空気とともに、炭火の良い香りがムッと押し寄せてきた。同時に、道の向こうの屋台から懐かしい曲が聞こえてくる。ロックバンド「GIGI」の15年前のヒット曲、「Andai」だ。

「Andai…Ku tak membuang dirimu〜Menjadikan yang kedua〜Atas cintaku〜」。思わずサビを口ずさみながら中に入ると、そこは15年前、もしくはそれ以前から時が止まったような屋台。

外からではわからない、大変なにぎわいぶりだ。仕事帰りにお茶を飲みながら軽食を食べるのにちょうど良い。モールの中の店とは違う、野外の開放感がある。皆、楽しげにワイワイ飲み食いしていて、こっちまで楽しくなってくる。

看板猫、発見!

INdomie+TEluR+corNET。WIFIはない

主役のロティ・バカールのほか、ナシ・ウドゥック(ココナッツミルクで炊いたご飯)、ブブール・アヤム(鶏粥)、インドミー、ナシ・ゴレンがあり、それぞれに、チーズや卵、コーンビーフなどを自由にトッピングできる。値段は1皿1万〜2万4000ルピアぐらいと激安。

炭火で焼いたパンは香ばしい香り

Roti Bakar Burju (Tabur Keju)1万4000ルピア。チーズとチョコレートを挟んだロティ・バカール(トースト)に、さらにチーズを振りかけて(=tabur)ある

「チーズ特集」の取材なので、チーズをトッピングした4品を頼んだ。ところが、激しい見た目から想像したジャンクフード的な味ではなく、意外にも、あっさりしている。チーズは「塩味をつける調味料」のようにして使われているようだ。しつこさや油っぽさはなく、チーズを加えることで、全体が優しい味にまとまっている。

魚の開きのように、バナナも炭火焼き

Pisang Bakar Keju(1万4000ルピア)。焼き上がったバナナを一口サイズにカットしてから、チーズをトッピング

Indomie Telur Keju(1万6000ルピア)。インドミーの上には卵と青菜が少し。そこに、チーズどっさりとバワン・ゴレンをトッピング

Bubur Ayam Kornet Keju(2万ルピア)

チーズは調味料。そして、甘い物でも辛い物でも、ご飯でも麺でも、意外に何にでも合うオール・ラウンダー。

箱にチーズのかたまりがごろごろと。その上はチーズ削り器

自他ともに認める「マヨラー」だが、これからは「チーズらー」にもなります。

Roti Bakar Eddy Blok M
Jl. Raden Patah No. 11, Kebayoran Baru/Tel : +62(0)21- 9752-0002/18 : 00 – 2 : 30

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