●早速キャッチボール
能登半島地震で大きな被害が出た輪島市内の全9小学校に、米大リーグドジャースの大谷翔平選手から寄贈された野球グラブが届き、児童に4日、披露された。門前東小では早速、キャッチボールを楽しみ、捕球音が響いた。子どもたちは声を合わせ「大谷選手、グローブありがとうございます。ご結婚おめでとうございます」とメッセージを送った。
門前東小は、合同で授業を行う門前西小の児童と体育館に集まり、お披露目会を開催。「このグローブが私たちの次の世代に夢を与え、勇気づけるためのシンボルとなることを望んでいます」との大谷選手のメッセージが読まれると大きな拍手が起こった。
最初にグラブをはめ、キャッチボールに臨んだのは門前西小6年の松本風花さん。2年生から野球を始めたが、地震後はできていなかった。「久しぶりにキャッチボールができて、元気になった。これからも家族全員で大谷選手を応援します」と笑顔を見せた。門前東小5年の林珠璃さんは地震後、金沢市の親類宅に避難し、2月25日に戻ったばかり。「また休み時間に友達とキャッチボールをしたい」とうれしそうだった。
グラブが届くのを待ち望んでいた門前東小5年の中田悠斗君は「大谷選手みたいに上手になってプロ野球選手になりたい」と声を弾ませた。
市教委によると、グラブのお披露目は門前東小のほか、校舎が使えない6校の児童が登校する輪島高などで実施された。
大谷選手は、右利き用二つと左利き用一つの計三つずつを、日本国内の全小学校に計約6万個寄贈する。