デフレ脱却、現時点ではそのような状況に至っていない=官房長官

Kazuhiko Tamaki

[東京 4日 ロイター] - 林芳正官房長官は4日午後の記者会見で、一部報道で政府がデフレ脱却を表明する検討に入ったと伝えられたことに関し「現時点ではそのような(デフレ脱却という)状況に至っていない」と述べた。

林官房長官はデフレ脱却の定義について「物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないこと」であると指摘。「現時点ではそのような状況に至っていない」と説明した。

続けてデフレ脱却の判断については「物価の基調や背景を考慮して慎重に判断する必要がある」と述べた。参考にする経済指標を具体的に挙げ「消費者物価やGDPデフレーター、GDPギャップ、ユニットレーバーコストに加え、賃金上昇、企業の価格転嫁の動向、物価上昇の広がり、予想物価上昇率など様々な指標の動きについて、これまで同様丁寧に見ているところだ」と語った。

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