ハリバートンを完封したペリカンズのジョーンズを同僚が絶賛「オールディフェンシブ1stチーム入りにふさわしい」<DUNKSHOOT>

3月1日(日本時間2日、日付は以下同)、ニューオリンズ・ペリカンズはホームのスムージーキング・センターでインディアナ・ペイサーズに129-102で勝利。翌2日にフェニックス・サンズがヒューストン・ロケッツに敗れたことで、ウエスタン・カンファレンス5位に浮上(36勝25敗/勝率59.0%)した。

ペリカンズはブランドン・イングラムがゲームハイの34得点に8リバウンド、6アシスト、ベンチのトレイ・マーフィー三世が6本の3ポイントを含む28得点に7リバウンド、2スティール、ヨナス・ヴァランチュナスが15得点、9リバウンド、2ブロック、CJ・マッカラムが14得点、2スティール、2ブロックをマーク。

平均得点でリーグ1位の123.6点を誇るペイサーズだが、この日はペリカンズのディフェンスの前に今季ワースト2位タイの102点、ファーストブレイクからの得点では12-28と圧倒され、最大36点差をつけられて完敗した。

エースのタイリース・ハリバートンは7本のフィールドゴールをすべて落とし、2021年11月22日のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦以来となる無得点に3リバウンド、3アシストに終わった。
その立役者となったのがハーバート・ジョーンズだ。キャリア3年目の25歳は201㎝・93㎏というサイズを駆使してオールスターガードにまったく仕事をさせなかった。

「それがハーブ・ジョーンズなのさ。今日の彼は僕へスイッチしたくないと言ってきた。彼(ハリバートン)とマッチアップし続けることを望んでいたんだ。個人的なものとして捉えていたよ。彼のディフェンスが大きかったね」

イングラムはジョーンズをそう称え、ウィリー・グリーンHC(ヘッドコーチ)もこう話していた。

「(ハリバートンは)優秀なプレーメーカーであり、オールスタークラスの選手。だがハーブ・ジョーンズのハリバートンに対するディフェンスは見事だったね。私の個人的な意見ではあるが、彼はこのチームでオールディフェンシブ1stチーム入りする選手。彼は(コートの)どこにでもいるし、このシーズンもずっとこれをやってきた。入団から3シーズンずっとだ」

大学時代から守備に定評のあったジョーンズは、今季はハリバートンだけでなく、ロサンゼルス・クリッパーズのポール・ジョージをフィールドゴール成功率31.3%(5/16)、オクラホマシティ・サンダーのシェイ・ギルジャス・アレキサンダーを同33.3%(4/12)、ユタ・ジャズの7フッター、ラウリー・マルッカネンを同16.7%(2/12)に抑え込むなど、ストッパーとして見事な働きを見せている。
過去2シーズン、ジョーンズはオールディフェンシブチームの投票で票を獲得してきたが、受賞歴はない。ただ、同期入団のマーフィー三世は彼ほどオールディフェンシブチーム入りにふさわしい選手はいないという。

「僕からすればオールディフェンシブ1stチームだ。ほかに言葉が浮かんでこないよ。彼は毎晩、ペリメーターの相手に対する守備で際立っている。だからオールディフェンシブ1stチーム入りにふさわしい。
彼の映像を見てほしいね。投票権を持つメディアの人たちは正しく投票しているかい? メディアの皆さん、僕とペリカンズから支援されているハーバート・ジョーンズをオールディフェンシブ1stチームへ投票してほしいね」

毎シーズン、オールディフェンシブチームに選出されるのはわずか10名、とりわけウイングポジションは激戦区となっている。それでも、今季のペリカンズは球団史上3番目に高い勝率を残しており、もしウエスト上位で2年ぶりのプレーオフ出場を飾ることになれば、ジョーンズがオールディフェンシブチーム入りする可能性は十分あるはずだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

© 日本スポーツ企画出版社