「自分のヒストリーを大切にしなさい」お墓を探して約5年 念願が叶った日系アメリカ人の親子

日系アメリカ人の親子が松山市を訪れ、長年、探していた先祖のお墓にお参りをしました。念願が叶った親子の想いとは…。

松山市の四国霊場50番札所・繁多寺にやってきたのは、日系アメリカ人3世のステイシー・スコビルさんと、長男の4世デイル・スコビルさん。

2人の目的は、先祖のお墓参り。

ステイシーさんの祖母がおよそ50年前、四国八十八か所巡りのため来日した際、訪ねたのが最後で、その後代が変わりお墓の場所がどこにあるのかわからなくなっていたそうです。

ステイシーさんが5年前に、まつやま国際交流センターにお墓探しを相談し、ボランティアの橋本直樹さんらの協力によって、ことし1月にお墓の場所が判明しました。

祖母がおよそ50年前に訪れた際の写真を手がかりに調査を始め、ステイシーさんの先祖である「江戸」という名字の家が松山市の畑寺地区に多いことなどから、遠縁の親戚にたどりつきました。

そして、菩提寺である繁多寺の住職など多くの人に助けられ、今回、お墓を見つけることができたということです。

(日系アメリカ人3世・ステイシー・スコビルさん(60))
「お墓で、先祖に敬意をあらわした。私の父に自分のヒストリーを大切にしなさいと言われて育った。生きている人に、尊敬する先祖を伝えていくことができて嬉しい。それが私の願い」

(日系アメリカ人4世・デイル・スコビルさん(23))
「うれしい。とても誇りに思う。私がここにいるまでの全ての人々を尊敬する」
―――また松山に来たい?
「もちろん。とても」

ステイシーさんは、今度来日する際はアメリカの家族や親戚を連れて、お墓参りをしたいと話していました。

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