リサイクル原料100%漁網開発 伊藤忠、海洋ごみやCO2削減へ

 伊藤忠商事がリサイクルしたナイロンのみを原料とする漁網を国内外の企業と共同開発し、販売を始めた。漁網は強度が求められることなどから、リサイクル原料100%での量産は世界でも珍しいという。海洋ごみの減量につなげるとともに、石油由来のナイロン漁網に比べ製造段階のCO2排出量を大幅に削減できる効果を見込む。

 伊藤忠は2022年、リサイクルナイロンのブランド「エコニール」を世界で展開するイタリア企業アクアフィルに出資。使用済み漁網などナイロン製品の回収、エコニールの用途拡大で協力してきた。

 開発では桃井製網、木下製網とも協力。両社の技術を活用することで、石油由来と同等にまで漁網の品質を高めた。

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