朝日と産経の直接対決!?朝刊1面を徹底比較!総理の政倫審出席をどう分析する?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2024年3月1日に公開された動画のテーマは……朝日と産経 違いはあるの?新聞1面から読み取る!

ゲストに朝日新聞政治部記者の今野忍氏と産経新聞デジタル報道部政治担当デスクの水内茂幸氏をお招きし、2紙の違いについて語っていただきました。

1面を見比べてわかることとは?番記者同士の関係性ってどうなの?

【このトピックのポイント】
・同じニュースでも朝日と産経で視点が違うことも
・1面で取り扱うニュースの順番を見比べるのも面白い
・複数の新聞を見比べると新たな発見がある

2月28日の1面から読み取る朝日と産経の違い

リベラル寄りと言われる朝日新聞と保守寄りと言われる産経新聞。水と油のイメージがある2紙の違いを、今野氏と水内氏が解説します。

2月28日の朝刊1面のセキュリティークリアランス制度に関する記事において、2紙の違いははっきり出ていると水内氏はコメント。

セキュリティークリアランスとは、経済安全保障上、重要な情報にアクセスできる人物を、国が調査し認めた者に限定する制度で、岸田政権が注力して取り組んでいる政策の1つです。

この法案が閣議決定したとのニュースについて、朝日新聞は国が個人情報を調査することによるプライバシーの侵害を懸念する視点から報じています。それに対し産経新聞は日本の機密保護が世界基準に近づくことをメインに取り上げています。

MC伊藤由佳莉「同じニュースでも視点、取り上げるところが違うということですね」

また、今野氏は1面の構成に着目。2紙とも1面はセキュリティークリアランス法案、政治倫理審査会、人口動態の3つのニュースを取り上げています。

新聞の1面はトップニュースを右に、左の「肩」に2番手、下の「腹」と呼ばれる位置に3番手のニュースを配置します。

同じ3つのニュースでも産経新聞はトップニュースに人口動態を取り上げ、朝日新聞はそれを3番手に配置。今野氏は「入れ替わっていて非常に面白い」とコメントしました。

朝日新聞がトップニュースに、産経新聞が3番手に取り上げたセキュリティークリアランス法案は2紙で視点の異なる報じ方をしていますが、逆に「産経と朝日が一緒の部分ってだいたい正しいんですよ」と今野氏。

「水と油で意見が一致している部分っていうのは真実相当性が高い」と続けました。一方で、異なる報じ方でもそれは間違いでないともコメント。それぞれ異なる視点から見たことで生まれる違いであり、「正解は1つではない」と語りました。

今野氏「産経と朝日両方読むとちょうどいい」

ここで水内氏は政倫審のニュースに言及。見出し、内容共に2紙が同様の内容を報じています。

この点について水内氏は「物事の問題がどこにあるのかっていう認識は押しなべて同じようなところを見ている」とコメント。「1番悪いのは5人衆がはっきり出てこないところに一番の根幹があったと思う」と解説しました。

政倫審については、2月28日の午前中に岸田総理が出席を明らかにし、それに続いて5人衆の出席が決定。水内氏は「最初からやっとけよという気はする」とコメントし、今野氏も「かっこ悪かったですね」と同意しました。

今回の裏金問題について説明と責任を求める声は高まっており、それが自民党への批判につながっていると水内氏。「(政倫審を)きっちりやらないと物事が前に進まない。その辺の問題意識はうち(産経)も朝日さんも同じだったと思う」とコメントしました。

岸田総理が政倫審への出席を決めたことについては今野氏も水内氏も驚きがあったとのこと。今野氏は安倍派5人衆を政倫審に引っぱり出すことに成功した一方で、岸田総理自身も同じ土俵に乗ることになったとし、「乾坤一擲」と評価しました。

ただ、両氏とも政倫審自体はあくまで政治家の弁明の場であり、偽証罪に問われない極めて緩い場であるとの見解で一致。そのような場であっても出席するかどうかで揉めることが「今回の病巣」と水内氏は分析しました。

さらに、安倍派5人衆の中には総理を目指すと公言している政治家もいますが、このように揉める姿をみて中堅・若手がついてくるのかは疑問であるとし、「ここまでで負った傷ってすごく大きい」とまとめました。

最後に2紙の違いについて、今野氏は同じニュースでも視点の違いが生まれるとコメント。1つではなく、複数の新聞を見比べてみると新たな発見があるかもしれません。

動画本編はこちら!

水と油?朝日と産経の政治部記者が2紙の違いを解説!岸田総理政倫審出席の裏話も!

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