プレミアリーグの日本人選手2人が交代出場で存在感! 遠藤航には現地メディアが「目立たないが効果的」&橋岡大樹は指揮官が継続起用を示唆

先週末のプレミアリーグ第27節、首位のリバプールはノッティンガム・フォレストとのアウェーマッチで、後半アディショナルタイム9分にダルウィン・ヌニェスが値千金のヘディングシュートを決め、勝点3を積み重ねた。

遠藤航は、リバプールでの初のチームタイトルを獲得したカラバオカップ決勝チェルシーで足首を痛めて先月28日のFAカップ5回戦サウサンプトン戦を欠場したが、今回はベンチ入りを果たし、60分にボビー・クラークに代わって交代出場。決勝ゴールの場面では、敵陣ペナルティーエリア前で相手にプレッシャーをかけたことでアレクシス・マク・アリステルへボールが渡り、ヌニェスへのアシストに繋がった。

この日本人選手のプレーに対する現地メディアの評価を見ると、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』、『ESPN』は、それぞれ10点満点の採点で「6」の及第点を与え、後者は寸評で「常に適切な位置にいて、適切なタイミングで積極的にプレーした」とポジティブに評価。また、日刊紙『Daily Mail』は同じく「6」で、サッカー専門サイト『90min』は「5」止まりとなっている。
リバプールの地元メディアでは、日刊紙『ECHO』も採点は「6」で、「ノッティンガム・Fの攻撃を止めようとした際、イエローカードをもらう可能性があったが、それを免れた」とだけ記述。クラブ専門サイト『THIS IS ANFIELD』は、「決定的なプレーはないものの、ファイナルサードで連係プレーを見せた」として、こちらは「7」の高採点とした。

『LIVERPOOL.COM』も同採点だが、「いつも通りに空中戦では勝利したが、少し疲れているように見えた。チームには、彼が提供できる以上の創造性が必要だった」とややネガティブな寸評。そして『Anfield Watch』は対照的に、「彼がピッチに立つと、『レッズ』の中盤はより良い形となった。目立つことはないが、効果的だった」と好意的で、こちらも採点は「7」を付与している。 一方、同節にはルートン・タウンで新たな日本人選手がプレミアリーグ・デビューを飾っている。橋岡大樹がアストン・ビラ戦で53分からアンドロス・タウンゼントに代わってピッチに立ち、先月27日のFAカップ5回戦マンチェスター・シティ戦に続く連続出場を果たした。

37分間(+アディショナルタイム)のプレーで、ボールタッチ23回、パス19本(成功17本)、ドリブル1回、空中戦2回(勝利1回)、タックル1回(成功)、クリア1回のスタッツ(データ専門サイト『WhoScoored.com』による)を記録した背番号27は、試合を2-3で落としたこともあり、自身のSNSに「上を向いてやり続けます!」とだけ投稿したが、クラブは彼に対して、SNSで交代出場時には「カモン・ハシ!」と激励し、試合後には「我々が必要とした時、彼は立ち上がって貢献してくれた」と称賛している。

この日本人DFのプレミアリーグ初陣でのプレーについて、『Sky Sports』は「6」と及第点の評価、スポーツ専門放送局『EUROSPORT』はさらに上の「7」を付与。英国公共放送『BBC』は、「アマリイ・ベルの早期(開始6分)での負傷交代により、彼らは守備陣のポジションを変えざるを得なかったが、日本のDF橋岡がプレミアリーグ・デビューを果たしてピッチに立つと、ルートンの守備力は向上した」と、新助っ人の影響力を強調した。
最後に、ルートンの地元紙『Luton Today』は、「ロブ・エドワーズ監督は戦術的な変更を行ない、1月に加入した橋岡はアルフィ・ドウティの代わりに左CBの役割を引き継ぎ、ルートンの最も創造的な駒のひとつが再びWBというより力を発揮できるポジションに移動することを可能にした。ルートンは再び、異なる側面を見せた」と、こちらも橋岡投入のプラスの効果を指摘している。

また、指揮官が「橋岡を起用することで守備的な選手が増え、ドウティとチエドジー・オグベネを攻撃的な位置に移動させることができ、イッサ・カボレとオグベネでサイドにスピードを持たせることができ、ドウティは左でバランスを保つことができる」と説明し、「この決定はリスクを伴うものだったが、後半のチームのプレーは非常に気に入っていた」と語ったことを紹介し、今後の日本人選手の起用に前向きであることを示唆した。

構成●THE DIGEST編集部

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