富永啓生が大学最後のホームゲーム“シニアデー”で躍動!日本人男子2人目のNCAAトーナメント出場へ期待高まる<DUNKSHOOT>

NBA入りを目指し、アメリカの大学リーグ最高峰NCAAで奮闘する富永啓生が、自身最後のホームゲームで輝きを放った。

現地時間3月3日、富永が所属するネブラスカ大はホームでラトガース大と対戦。67-56で勝利を収め、今季成績を21勝9敗(カンファレンス内11勝8敗/4位)とした。

この日は4年生にとって大学最後のホームゲームとなる“シニアデー”。会場のピナクルバンク・アリーナには1万5854人もの地元ファンが詰めかけたなか、試合前には4年生を称えるセレモニーが催され、富永も地元・愛知県から駆けつけた父・啓之さんとともにコート中央で盛大なスタンディングオベーションを受けた。

試合は立ち上がりから8-0のランを展開したネブラスカ大が前半37-25、試合を通じて一度もリードを譲らず快勝。富永は得意の3ポイントシュートこそ6本放って1本の成功にとどまったものの、前半はミドルジャンパーやリバースレイアップなどで得点を重ねる。
真骨頂を発揮したのは6点差に迫られた後半残り7分過ぎ。まずはドライブからのダブルクラッチで3点プレーを成功させると、残り5分59秒にはファウルを受けながら必殺の“ディープスリー”を捻じ込み、勝利を引き寄せる4点プレーを決めて会場を沸かせた。

その後のフリースロー3本も含めて、この1分半の間に驚異の10得点を連取。最終的に28分43秒のプレータイムでチーム最多の18得点(フィールドゴール6/13、3ポイント1/6、フリースロー5/6)、3リバウンド、1アシストをマークし、“シニアナイト”を勝利で飾った。

今季、ホームで18勝1敗(カンファレンス内では10勝0敗)と無類の強さを誇ったネブラスカ大は残り1試合、10日(日本時間11日)に敵地でカンファレンス最下位のミシガン大と戦ってレギュラーシーズンを終える。

3月19日に開幕するNCAAトーナメントは各カンファレンスの優勝チーム(32校)に加え、選考委員会によって選ばれる36校が出場できるが、全米屈指の激戦区ビッグテン・カンファレンスで上位につけるネブラスカ大はこの推薦枠での選出が期待されている。

全米の頂点を決める“マーチ・マッドネス”に出場となれば、チームとしては10年ぶり8度目、日本人男子としてはゴンザガ大で3年連続出場を果たした八村塁に次ぐ2人目の快挙。富永が新たな扉をこじ開けるか、引き続き注目だ。

構成●ダンクシュート編集部

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