子どもの小学校入学でたっぷり費用がかかりました。2年生以降は給食費くらいの出費で済みますか?

公立小学校に通う子どもにかかる教育費

文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」によれば、公立小学校に子どもを通わせるために必要な年間の学習費総額は平均で35万2566円です。

内訳は、学校教育費が6万5974円で18.7%、学校給食費は3万9010円で11.1%、学校外活動費が24万7582円で70.2%となっています。公立小学校に通っているからといって、費用がほとんどかからないわけではありません。公立小学校に通う子どもにかかる費用は、学校外活動費が大きな割合を占めています。

公立小学校に通う子どもの学習費総額を学年別に見てみると、1年生は37万9539円、2年生は28万3211円、3年生は31万5794円、4年生は32万9198円、5年生は38万774円、6年生は42万3506円です。

1年生は入学準備にかかる費用が多いため、2年生より費用がかかっていますが、3年生以降は徐々に増えていき、小学校では6年生に最も費用がかかります。

公立小学校に通う子どもの年間の学習費総額は、住んでいる地域の規模によって異なります。人口が10万人未満の地域では年間の学習費総額は28万3861円と、平均金額より6万8705円安いです。

人口10万人未満の地域では、学校教育費が他の地域と比べて最も多く、7万300円、平均金額と比べて4326円多くなっています。学校給食費が最も多いのは、30万人以上100万人未満の地域で4万916円、平均との差は1906円です。

学校外活動費が最も多いのは100万人以上の地域・特別区で37万1915円、平均金額と比べて12万4333円も多くなっています。この結果から、都市部ほど学校外活動費に多くの費用がかかる傾向ということが分かります。

学校教育費以外にかかる費用

公立小学校に通う子どもの学校外活動費の内訳を見ると、学年が上がるにつれて補助学習費の割合が高まり、6年生では19万7039円になっています。補助学習費で最も高いのは学習塾費です。

一方、その他の学校外活動費が最も高いのは3年生の14万1788円で、4年生以降は減少傾向が見られます。その他の学校外活動費で最も高いのは、スポーツ・レクリエーション費です。

小学校3年生まではスポーツなどの習い事をし、4年生以降は学習塾にシフトしていく子どもが多いといえるでしょう。男女別で見てみると、男子は女子と比べて補助学習費にかける費用が多く、女子はその他の学校外活動費が男子より多くなっています。

株式会社イオレ(東京都中央区)がおこなった、「2023年版子どもの習い事に関するアンケート」(調査期間:2023年3月13日~4月1日、調査対象:グループコミュニケーションサービス「らくらく連絡網」を利用中の主婦・主夫409人)によれば、通わせている習い事の数は「2つ」と答えた人が最も多くなりました。

人気の習い事ベスト5は「水泳」「サッカー」「英会話」「ピアノ」「学習塾」という順番になりました。習い事の月額総費用は、「1万~1万5000円未満」が最も多く21.5%です。また、今後検討している習い事は「学習塾」と答えた人が最も多く、22.2%となりました。

公立小学校に通っていても学年が進むと教育費はそれなりに必要

公立小学校は私立小学校ほど費用がかからないとはいえ、それなりの金額は必要です。教育費の内訳では学校外教育費にかかる費用が多く、学校以外にスポーツ活動や習い事をさせる場合はその費用もかかります。

また、学年が上がるにつれて学習塾などの補助学習費が増える傾向です。中学生になると小学生の頃よりさらに教育費がかかるようになるため、子どもが小さいうちに計画的に貯蓄を始めておきましょう。

出典

文部科学省 結果の概要-令和3年度子供の学習費調査 2 調査結果の概要
株式会社イオレ 2023年版「子どもの習い事に関するアンケート」

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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