『新空港占拠』「犬」白石聖の“能面のような表情”は台本の指示だった 黒幕本命は二葉?

櫻井翔が主演を務める土曜ドラマ『新空港占拠』(日本テレビ系)の第8話にて、白石聖が演じる岩槻澪の正体が「犬」であることが判明し、大きな話題を呼んでいる。特に、視聴者の間で注目が集まったのは、岩槻(白石聖)が仮面を取り去り、素顔を警察に晒すシーンだ。

放送終了後、脚本を手掛けた福田哲平は自身のX(旧Twitter)上で、「犬の正体が明らかになったシーン、台本ではこのようになっていました」とコメントし、実際の脚本の写真をポストした。そこに書かれていたのは、“能面のような表情で”との指示。確かに思い返せば、岩槻の人間味を感じさせない表情は、仮面の下にさらに別の仮面を被っているかのようだった。

SNSでは「目から光を消すってあんなに一瞬でできるものなの?」「物凄い演技力だと思います!」とその演技力を褒める声が相次いでおり、福田も「表情が豹変した白石さんの演技、圧巻でした」と劇的な変化を演じた白石の演技を高く評価した。

白石が演じる岩槻澪が警察の内部に獣として潜んでいたことは、長らく「犬は誰なのか」という疑問を抱えたファンを惹きつけたはず。だからこそファンは、「犬」の正体がどのように明かされるのかを楽しみにしていたことだろう。これまでの流れから考えると、今後の展開では岩槻の過去や目的が明らかになると思われる。「獣」になる以前の岩槻はどのような表情を見せるキャラクターだったのか、白石の演技から引き続き目が離せない。

さらに第8話では、前回視聴者から反響を呼んだ、武蔵(櫻井翔)のインカムの交換シーンについても、岩槻が犯人という形で伏線を回収することとなった。『大病院占拠』でも警察内部の分析官の駿河(宮本茉由)が裏切り者であったことから、一部のファンからは犬の正体に少々物足りなさを感じる声も上がっているが、きっとこの先の展開で『大病院占拠』を超える展開を見せてくれると期待したい。

第8話では、ジェシー演じる大河と裕子(比嘉愛未)の因縁も明らかに。当初は謎の男として注目を集めていた大河だが、やはり裕子を追う理由は、姉である新見百花の死にあった。今回のエピソードで、職業がタクシードライバーであることが明らかになった大河。実際にはジェシー自身は免許未取得であることから、「無免許のタクシードライバー」とファンから愛情を込めた突っ込みが寄せられているのも微笑ましい。

また誕生日がグループ結成日の“5月1日”であること、さらに勤務先の会社名が、SixTONESにちなんで“六石交通”であることが判明すると、SNSは「指名で乗車したい!」「六石交通ありがとうございました」というコメントで溢れかえった。いよいよ物語も終盤に差し掛かり、大河の過去についても、視聴者の考察の“答え合わせ”が始まっている。

次回の第9話の放送を前にして、視聴者の間で考察が飛び交っているのは、人質として囚われの身になっている武蔵の姉・二葉(奥貫薫)の存在についてだ。

大河が開いたファイルの「Mプロジェクト」が地下資源にまつわるプロジェクトであったこと、その20年前に失踪した武蔵健一の勤務先が横浜市役所の土木事務所であり、土地調査も業務の一つであることから「二葉がMプロジェクトに関する何らかの情報を持っている?」と指摘する声も多いが、真相は未だ闇の中。ここまで獣が二葉に深く触れてこなかったことを鑑みても、やはり最後に暴くにふさわしい、大きな罪を背負っていることを意味しているのだろうか。

『新空港占拠』第8話「新・爆弾」では、さまざまな新事実が武蔵と視聴者を驚かせた。ここから、「獣」と「ケダモノ」の復讐はラストに向けてさらに加速していく予感が漂う。物語の中にまだ私たちの気がついていない、大きな“爆弾”が埋まっているのだろう。
(文=すなくじら)

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