『ゴールデンカムイ』鯉登役の予想合戦も白熱中 キャスト完璧なドラマも楽しみで仕方ない

興行収入20億円を突破している大ヒット映画『ゴールデンカムイ』の続編が、WOWOWのドラマシリーズとして制作されることが決定。タイトルを『連続ドラマW ゴールデンカムイ ー北海道刺青囚人争奪編ー』として、2024年秋に放送・配信されるという。

情報解禁に合わせてキャラクタービジュアルと特報映像も公開され、はやくもファンたちが盛り上がっているが、そこで注目すべきはやはりキャスト陣の“再現度の高さ”だろう。

映画『ゴールデンカムイ』は、累計発行部数2,700万部を突破している野田サトルの大人気漫画を原作とした実写化作品。アイヌが残した莫大な埋蔵金をめぐって、北海道の大地にて一攫千金のサバイバルが繰り広げられていくストーリーだ。

主人公である“不死身の杉元”こと杉元佐一役の山﨑賢人、アイヌの少女・アシリパ役の山田杏奈を筆頭として、役者陣が熱量の高い演技を見せていることで話題に。とくにコメディリリーフにあたる白石役の矢本悠馬、宿敵となる鶴見中尉役の玉木宏などは、それぞれ“怪演”と言いたくなるような存在感を発揮していた。

そんな同作の続編となるドラマシリーズでも、キャスト陣には大いに期待できそうだ。まず、キロランケ役を担当するのは、1998年の『GTO』(カンテレ・フジテレビ系)村井役でブレイクし、『アウトレイジ 最終章』にも出演した池内博之。キロランケはアシリパの父(アチャ)の友人という立ち位置で、一見善良そうに見えるが謎めいた部分も多いアイヌの男。彫りの深い顔立ちでミステリアスな魅力を醸し出せる池内にはうってつけの役柄ではないだろうか。とくに近年、池内は中国・韓国の映画で国際的に活躍しているため、以前にも増して洗練された演技力を見せてくれるかもしれない。

また占いを得意とするアイヌ女性・インカラマッ役には、高橋メアリージュンが抜擢された。「アジアのアンジェリーナ・ジョリー」を目指し、『闇金ウシジマくん』シリーズでは狂気を感じさせる女闇金・犀原茜を熱演したことでも話題を呼んだ彼女なので、屈強な男たちを翻弄する“魔性の女”役にはピッタリだろう。

また高橋がファッションモデル出身で圧倒的なスタイルを持つこと、存在感のあるキリっとした目鼻立ちであることなども、インカラマッとの共通点を感じさせる部分だ。

「札幌世界ホテル」の女将として登場する家永カノ役には、桜井ユキが抜擢されている。家永カノは絶世の美女でありながら、只者ではない秘密を抱えたキャラクターで、アニメ版では声優・大原さやかがその色気さと狂気を見事に表現していた。

桜井は『娼年』などの話題作で妖艶なシーンを演じており、『君は放課後インソムニア』や『さんかく窓の外側は夜』など、漫画の実写化作品にも数多く出演してきたキャリアをもつ。アニメ版を上回る迫力の“実写家永カノ”を見せてくれることを期待したい。

土方に魅了される青年・奥山夏太郎役を担当するのは、NHK大河ドラマ『光る君へ』の一条天皇役にも抜擢された塩野瑛久。こうして見ると、ドラマシリーズのキャスティングは絶妙と言うほかない。

また新キャストに関しては、特報映像にて第七師団の鯉登少尉らしき人物の姿が映っていたことも話題を呼んでいる。鯉登少尉は作中屈指の人気キャラクターだが、まだキャスティングが判明していないため、その配役をめぐってさまざまな予想が飛び交っており、とくに山田裕貴や中川大志の名前を挙げる人が多いようだ。

ほかにもキャスティング未発表キャラとしては、江渡貝弥作などの姿も映っており、ますます続報に期待が高まる。

なお映画『ゴールデンカムイ』で描かれたのは、原作単行本の第3巻あたりまでの内容で、オリジナルの世界観を丁寧に描き出す作りとなっていた。続編がドラマシリーズになるということで、今後も原作とじっくり向き合っていくことが予想される。

舘ひろし演じる土方歳三など、まだ活躍シーンがあまり描かれていないキャラクターも多いため、ドラマシリーズではそうした人物たちの見せ場にも注目したいところだ。

※アシリパの「リ」は小文字が正式表記、インカラマッの「ラ」は小文字が正式表記

(文=キットゥン希美)

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