外が怖くて“散歩拒否”をしていた生後3カ月半の元保護犬 2年後の「たくさんの成長」に喜びを実感!

「イヤイヤ」をしていた子犬の現在は…。

引用元:@center_haru_

紹介するのは、X(旧Twitter)ユーザー@center_haru_さんが投稿していたこちらの動画。そこには、家族に迎えて10日目頃の愛犬・ハルちゃん(撮影時、生後3カ月半)の姿が映っています。

動画は、初めて日中に散歩に行こうとしたときに撮ったもの。リードをつけて準備万端かと思いきや、ハルちゃんは外が怖いのか玄関から動かなくなってしまったそうです。

お迎え当時の初々しい姿をとらえた動画について、飼い主さんは次のように話しています。

飼い主さん:
「それまでは、昼間に“抱っこ散歩”をしたことがありましたが、自分で歩くのは人や犬が少ない夜の時間帯で2回くらいのみ。

当時のハルは、夜でもビビッて怖々だったので、『散歩行くよ』と言われても『お外なんて行かなくていいんじゃない? なんかいろんな音がしたり、知らない人がいて怖いし』みたいな感じで、ゲートの手前で動くのを拒否していました」

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ハルちゃんの拒否姿を見て「かわいいなぁ」と感じつつも、「お散歩好きになってくれないのかなぁ。ずっと怖いままなのかなぁ」とちょっと心配になったという飼い主さん。

以前に実家で飼っていた犬たちは、「散歩! はやく!」とはしゃぐタイプのコたちだったといい、飼い主さんはハルちゃんの様子を見て少し戸惑ったといいます。

それからはハルちゃんの様子を見ながら、ハルちゃんのペースに合わせて散歩の練習をしていたという飼い主さん。すると、少ししてから嬉しい光景が見られたそうです。

半月後には、草むらで大興奮するハルちゃんの姿が!

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玄関で散歩拒否をしていた動画を撮影してから半月後には、草むらで大興奮するハルちゃんの姿が! 撮影当時はどのような状況だったのでしょうか。

飼い主さん:
「動画は、ハルとともに実家に1週間ほど帰省していたときに撮ったものです。実家は郊外なので人も少なく、草木も多いのもよかったのか、ハルは外に出ることに抵抗がなくなったようでした。

我が家のまわりは交通量が多めな住宅街で、犬が入れる公園も限られています。車や人と必ずすれ違うアスファルトの道しか経験がなかったハルにとっては、田舎の草の上が嬉しすぎたみたいですね」

およそ2年後の現在は?

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あれからおよそ2年が経過し、ハルちゃんは2才の成犬になりました。現在のハルちゃんの散歩は、どのような感じなのでしょうか。

飼い主さん:
「今も『散歩』と聞いてはしゃぐタイプではないですが、私が散歩用の服に着替え始めると『お、散歩だな!?』と反応します。

ただ、なぜかハーネスをつけようとすると家中逃げ回るのに、ハーネス装着後は玄関のドアの前で待機するし、ドアを開けると急いで出て行こうとするので、『散歩に行きたいのか行きたくないのか謎』みたいなところはあります(笑)」

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散歩前に、かわいらしい反応を見せているハルちゃん。散歩中もしっかりと歩けるようになったといい、飼い主さんはハルちゃんの成長を感じているようです。

飼い主さん:
「たとえばですが、以前は近くにある幹線道路が怖くてその近くでは抱っこをしていたのが、今はその道路の信号で座って待てることもあるし、その道路にかかっている歩道橋も渡れるようになりました。

ベビーカーやキャリーバッグのようなキャスター付きのものが近くを通るのもダメだったのですが、それも今はまったく気にならなくなったようです」

まだ怖いものがあるため、「そっちの道には行きません!」というような抵抗をすることもあるそうですが、ハルちゃんは3〜4kmほどの距離を歩けるようになったそうです。

ハルちゃんは保護犬だった

引用元:@center_haru_

飼い主さん夫婦のもとで、健やかに成長しているハルちゃん。飼い主さんの話によると、ハルちゃんは保護犬だったのだそう。飼い主さんの夫がたまたま見ていた保護犬の募集サイトに、ハルちゃんの情報が載っていたといいます。

ハルちゃんとの出会いについて、飼い主さんは次のように振り返ります。

飼い主さん:
「夫婦ともに犬好きだったので、ペット可のマンションに引っ越したことを機に、犬を家族に迎えることを考え始めました。

何犬にするか、ブリーダーさんから迎えるのか、保護犬の里親になろうか…と決めかねていて結局保留になっていたのですが、ある日探すでもなくなんとなく見ていた里親募集サイトで、夫が『このコだ!』と惹かれたコがいたんです。

それが、困っているような哀愁がただよっているような表情をしているハルでした」

いつもなら「どうしよう…」と考えて、ずるずる時間が経ってしまうことが多いという飼い主さん夫婦。しかし、このときはその日のうちに問い合わせをしたりと、すぐに行動に移していたそう。

その後すぐにお見合いをしてトライアルへと進み、正式にハルちゃんを家族に迎えることが決まったのでした。

家族になってくれたハルちゃんへ、あらためての思い

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ハルちゃんの性格について、「ビビりでコミュ障で、内弁慶なコ」と話す飼い主さん。ドッグランではなかなかお友達が作れず、「一対多数」だとグループの輪に入ることができないのだとか。

また、犬だけでなく人も苦手だといい、飼い主さん夫婦以外で懐く人はいないそう。しかし、ハルちゃんは家ではご夫婦にとっても甘えん坊な姿を見せるそうで、飼い主さんは「このままのハルでもいい」とポジティブにとらえているそうです。

飼い主さん:
「いつか私たち以外の人にも馴れてほしいなぁとは思いますが、ハルを保護した団体のボランティアの人に『全員に馴れなくても、家族に本性を見せられてるなら大丈夫』と言ってもらえたので、『私たちふたりに懐いてくれているだけでも、よしとしよう』と思えるようになったんです」

引用元:@center_haru_

ありのままのハルちゃんでいられるよう、ハルちゃんのことをそばで見守っている飼い主さん。ハルちゃんとの出会いやこれまで過ごした日々を振り返り、どのようなことを思うのか、今の気持ちをこう話しています。

飼い主さん:
「ハルは家族なのはもちろん、もういなかったときが考えられないくらい欠かせない存在です。どんなに頑張っても犬の寿命は人より短いです。『もっとハルとこうしておけばよかった』みたいな後悔はしたくないので、可能な限りハルとたくさんコミュニケーションをとっていきたいです。

おもちゃを持ってきて『遊びたい』と言ってきたら遊ぶ、『なでてほしい』と甘えてきたらなでて甘えさせる——日常的に当たり前になっている『いつものこと』を大切にしていきたいです。きっと、最期にはそういう毎日のことがずっと忘れない思い出になると思うので。

それとは別に、ハルとは一緒にいろいろな経験もしたいなと考えています。ハルと一緒に、47都道府県を制覇するのが目標ですね!」

写真提供・取材協力/@center_haru_さん/X(旧Twitter)
※この記事は投稿者さまにご了承をいただいたうえで制作しています。
取材・文/雨宮カイ

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