ことしで最後 高取町「町家の雛めぐり」

高取町の土佐街道沿いでいま、町家などに伝わる雛人形を公開し楽しんでもらおうという「町家の雛めぐり」が行われています。長年春を彩るイベントとして親しまれてきましたが、ことしで見納めです。

土佐街道沿いの商店や町家、約50軒に飾られた雛人形。持ち主の思いを伝えるメッセージも添えられ、それぞれの家に受け継がれてきた雛人形の物語を知ることができます。

メイン会場では、17段に飾られた約500体の雛人形がひときわ目をひきます。住民らから寄贈されたもので、中には、幕末の文久3年・1863年の貴重なものも―。

ことしで18回目となるこのイベントは、町おこしのために始められたもので、毎年3カ月ほどかけ地元のボランティア団体・天の川実行委員会が飾りつけなど準備を行っています。

ひな祭りの3日は、県内外から大勢の人が訪れ写真を撮るなどして楽しんでいました。

訪れた人は―

「おふくろと奈良の観光にと思って来ました。ようけ人形飾ってはったので、綺麗でビックリしています。」

「明治より前の古いお雛さんとかもあって見ごたえありました。」

毎年楽しみにしているという人も多くこの時期のイベントとして定着する一方、イベントを支えるスタッフは、8人全員が70代から80代と高齢化が進み継続が難しく、ことしが最後の開催になるといいます。

天の川実行委員会 野村美千子さん

「町が賑わってくれたらいいなという思いで始めた事業なので、ずいぶんみなさんに愛されて本当にいまはやり切ったという満足感でいっぱいです。あと1カ月「町家の雛めぐり」続きますので何度でもいらしてください。雛ちゃんと待っています。」

長く地元の人が盛り上げてきた高取町の「町家の雛めぐり」。

3月31日で見納めとなります。

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