真庭に住民と学生の交流拠点整備 岡山大学院生・有森さん 資金募る

有森さんらが交流拠点化を目指す古民家

 岡山大大学院修士課程2年の有森匠さん(24)が真庭市落合垂水地区に、住民と学生の交流拠点を整備中だ。他県から同地区に移住して院生生活を過ごした経験を踏まえ、後進の学生が地域で活躍しやすくなる場をと企画。整備費をクラウドファンディング(CF)で募っている。

 有森さんは神奈川県出身、横浜国立大卒で地域新電力を研究。真庭市のバイオマス発電事業に興味を持ち、大学院進学に合わせて2021年に同市に移住した。学業と並行し、落合地域のまちづくり団体・おチアーズに所属してイベントを企画するなど積極的に地域活動に参加してきた。

 大学がない真庭市で、地域の担い手や子どもの交流相手として大学生へのニーズの高さを感じた有森さん。就職で春から真庭を離れることになり、今後も地域と関わる学生が継続して訪れるよう拠点整備に乗り出した。

 拠点は、落合小近くにある2階建て古民家の1階部分(約25平方メートル)を改修して活用。おチアーズが管理し、学生がイベントを企画したり、子どもたちが集まったりする場としての利用を想定する。内装は岡山大や岡山理科大で建築を学ぶ学生有志がデザイン。3月末の完成を目指し、地元の中高生らと一緒に改修作業を行う。

 有森さんは「私にとって真庭で得た経験は貴重。今後も交流を続けたいし、他の学生にも同様の体験をしてほしい。学生や地域の子どもたちがしたいことにチャレンジできる場にしたい」と意気込む。

 CFは山陽新聞社や中国銀行などが運営する「晴れ!フレ!岡山」を活用。80万円を目標に29日まで募る。支援額に応じて拠点完成後の交流イベントへの招待などを行う。詳細は専用サイト(https://readyfor.jp/projects/132422)。

有森匠さん

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