まるでプロ仕様のスタジアム、藤沢八部球場フェンスに企業名 観客席壁面に地元出身・中日小笠原投手のフルネームも

寄付企業の名前が並んだ三塁側外野フェンス=4日、藤沢市

 改修費をクラウドファンディング(CF)で賄った藤沢市八部(はっぺ)野球場(神奈川県藤沢市鵠沼海岸)の三塁側外野フェンスに4日、寄付企業7社の名前が入った防護マットがお目見えした。年間を通じて多くの野球愛好家が集まる同球場のPR効果は高く、寄付総額は目標の5倍近くに。県内アマチュア野球の“聖地”は、プロ野球のスタジアムの雰囲気を醸し出している。

 幅約93メートルのフェンスへの企業名の掲出期間は10年間。寄付金200万円の2社が幅8メートル、100万円を寄付した5社が幅4メートルのそれぞれの区画に企業名を掲出した。同市出身でプロ野球中日の小笠原慎之介投手もCFに参加し、フルネームが観客席の壁面に掲げられた。

 市内で焼き肉店「ヨンドン」などの飲食店を経営するエムワイ社長の吉田亘良さん(51)は100万円を寄付した。高校野球の強豪として知られる出身の日大藤沢高では応援団に所属し、同球場で選手を鼓舞するため声を張り上げた思い出の地。「後輩たちにエールを送るつもりでCFに参加した。歴史ある球場に社名やロゴを掲げられて誇らしい気持ち」と目を細めた。

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