「人の幸せが喜べない自分が悲しい…」相談→お姉さまの回答が達観しすぎてた「それの何がいけないんですか?」

叶姉妹がパーソナリティを務めるトーク番組、「Spotifyオリジナル 叶姉妹のファビュラスワールド」。2月13日に配信されたエピソードの中では、リスナーから寄せられた《人の幸せが喜べない》という相談を紹介した。相談者の方に電話を繋ぎ、実際に会話をしながら叶姉妹の2人がアドバイスを送った。

叶姉妹

お便りの内容は、以下の通り。

《私は最近、人の幸せを喜べない自分に悲しくなることが多いです。以前からなんとなく思うことはありましたが、はっきりと人の幸せを喜べないとわかったのが最近で、しかも近い人に対してそう思うことが多く、この黒い感情が自分にあることも驚きです》
《そんな自分がイヤで変わりたいのですが、環境や考え方など、どのように対処すればいいかわからなくて困っています。どうしたらいいでしょうか?》

恭子さんはまず、相談者に「なぜそれに対して、悲しいってわかったんですか?」と問いかける。
これについて、人の幸せを聞いたら「自分も嬉しい」と喜ぶのが普通だと思うのに、自分はそうできていないと答える相談者。
「本来であれば、人の幸せを聞いて、『私も嬉しい』とか聞くことが結構多いし、近い人であれば、人の幸せを聞いて喜ぶのが普通なのかというふうに自分の中では思ってたのに(自分はできない)」
「例えば最近のことでは、同僚で特に仲が良い人で、仕事が充実していることとか、彼氏の惚気話とか、そういうのを聞いているときに、嫉妬になるのかなっていう気もしたんですけど」
自分自身は優しい人間だと思っていたため、そういった自分の一面を知り、悲しくなってしまったという。
「基本的に人には笑顔でいる、優しく対応できるっていうふうに思ってたんですけど、ちゃんと心の底から思えてないこととかが多いことに働き始めてから気づいて。自分の思っていた自分とギャップが出てきて、それに悲しくなってて」
これを聞いた恭子さんは、「その何がいけないんですか?」と、人の幸せにモヤモヤをした感情を抱いてしまうのは、自然な気持ちではないかと自身の考えを語る。
「その、何がいけないんですか? 自然なことじゃないですか。自然な気持ちはもう、徐々に自分で心がけて、そうしていくしかないことであって。何も別に悪いわけではないですよね」
「例えば、人様が喜んでるからっていって、横に行ってつねったりとか、針で刺したりとかするわけじゃないわけでしょう。心の中でモヤモヤするとかイライラするとか。フツフツと悪い気持ちが浮かんでくると。でも、そういうことっていうのは多かれ少なかれ、人様の中には潜んでいる、何かではあるんでしょうね」
こういった感情への対処法として、恭子さんは「作り話かもしれない」と受け流すことを提案した。
「要するに、もう少し改善したいということでしょ? だったら、ご自身が努力して、この方がこんな話をしている、と。嘘か本当かもわからない、と。作り話かもしれない、と。しかし、それはそれでいいか、と。それで済ませれば良いじゃないですか」

叶姉妹 / Via Instagram: @kano_sisters007

美香さんは、相談者が自分自身の知らなかった一面に気づいた点に注目して、「自分に対しての興味に変換してもいいのでは」と見解を述べた。
「ご自身が今まで気づかなくて、気づかれたわけですよね。私にはこういう部分があるんだって。それは、よくお姉さんが言う、自分に対しての興味に変換されていってもいいのではないかと。自分ってこういうところがあったんだっていう」
美香さんの意見に続けて、恭子さんは「変化していく自分に対して、卑下するのではなくプライドを持って」とポリシーを伝えた。
「変化していく自分に対して、もっと高尚な気持ちを。もっとプライドを持って。そうすると今は卑下してらっしゃるわけでしょう。卑下してらっしゃるご自身を、ご自身のプライドに変換して、『私にはそんな気持ちを、なんで持つ必要があるのか』と。そういうふうにだんだんと変換していきながら。卑下する気持ちなんてちょっとずつ削って取っていく」
「そうやってやっていくと、だんだんとプライドと高尚な部分だけが残っていくはずでしょうが。100%取れるわけではないでしょうし、それが取らなきゃいけないわけでもないと。まだまだ余白、伸び代はありますから。今すぐそれができなくとも、またそれを卑下に変える必要はないんですよね」
今回のことで考え込んでしまっていたと話す相談者に、恭子さんは繰り返し「高尚な気持ちでプライドを持って」と言葉を送り、「人様は人様、自分は自分」と考えれば変わっていくはずだと語った。
「突き詰めるんだったら、さっきみたいなことじゃなくって、今言ったようにちゃんと高尚な気持ちでプライドを持って。『私自身はそんな人ではないはずだったから、もうちょっとこうしましょう』とか『こう考えましょう』と。あれは赤の他人であって、知り合いなわけですし。言ってることすらも本当かどうかわからないし、たとえ本当であったところで人様のことですから」
「人様は人様、自分は自分。そういうふうな考え方を持っていけば、かなり変わっていくと思いますよ」
これを聞いた相談者は、悩みが晴れた様子で叶姉妹の2人に感謝を伝え、回答が締めくくられた。

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