革新的な取り組み評価 パン工房くろしぇっと 天然酵母使用やコラボ 優良経営食料品小売店等表彰 日経新聞社賞【奥州】

日本経済新聞社賞の賞状を手にする鈴木代表

 奥州市江刺のパン工房くろしぇっと(鈴木希代表取締役)は、公益財団法人食品等流通合理化促進機構による第33回「優良経営食料品小売店等表彰」で日本経済新聞社賞を受賞した。手間を惜しまずに天然酵母を使用しながら、地元農家の協力で旬の食材を取り入れたり、他店とのコラボ企画で全国コンクール連続入賞記録を塗り替えたり、食育や食品ロスに取り組んだりと、革新的な経営が高く評価された。

 同店は2019年4月にオープン。手間暇のかかる天然酵母を使用し、その長所を引き出せる全粒粉パンをはじめ、毎日30種ほどの商品を焼き上げて販売。看板商品のカレーパンは、他店とのコラボ企画の商品が全国コンクール「カレーパングランプリ」で2023年までに3年連続入賞を果たしている。

 表彰式は2月28日に東京都内で行われた。鈴木代表も出席し「パンを通じて楽しませる、喜ばせる、問題を提起するというのが店のモットー。これに基づいた取り組みが評価されたので、うれしい。今後の励みになった」と喜んだ。

 表彰では農林水産大臣賞3件、農林水産省大臣官房長賞と日経新聞社賞、日本政策金融公庫総裁賞各6件、同機構会長賞42件をたたえた。うち本県の受賞は同店が唯一となった。

© 岩手日日新聞社