15日でショップと工場見学終了 サッポロビール岡山ワイナリー

工場見学とショップ営業を終えるサッポロビール岡山ワイナリー

 サッポロビール岡山ワイナリー(赤磐市東軽部)は工場見学とショップ営業を15日で終了する。新型コロナウイルス禍による来場者の減少で、需要の回復が見込めないと判断した。

 工場見学は1984年のワイナリー開業に合わせて始め、記録が残る2007年から23年までに計約90万人が来場。事務棟の一角にあるショップ(約320平方メートル)では岡山県産のマスカットベリーAやマスカット・オブ・アレキサンドリアを原料にしたワインなど50~60種類を扱っている。

 20年からの新型コロナ禍で工場見学や団体客のショップ利用を中止。コロナの5類移行に合わせ23年5月に通常営業を再開したが、同年の来場者は19年比の約2割にとどまった。

 ワイナリーは一般公開を終えるが、同社の西日本唯一の生産拠点として存続する。今年から日本ワインのシリーズ「グランポレール」や売れ筋のリキュール類の生産量を増やす方針で、杉田毅総務部長は「良質な製品を造って世に出すことで皆さんに喜んでもらいたい」と話す。

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