フィリーズがザック・ウィーラーと契約延長 3年1億2600万ドル

日本時間3月5日、フィリーズは5年契約の最終年を迎えていたザック・ウィーラーと新たに2027年までの3年契約を結んだことを発表した。MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者によると、3年間の総額は1億2600万ドルでオプションやオプトアウトは盛り込まれていないという。年平均額は4200万ドルとなり、FA契約ではない「契約延長」に限定すると、史上最高額となった。なお、ウィーラーは今季でフィリーズ在籍5年目となり、シーズン終了後には全球団に対するトレード拒否権を獲得する。

5年1億1800万ドルの最終年を迎えていたウィーラーに関しては、球団と選手の双方が契約延長に興味を示していることが明らかになっていたが、比較的早い段階で契約延長が成立した。2019年オフに5年契約を結んだ際には「過大評価ではないか」との声もあったが、ウィーラーが過去4シーズンで記録したbWAR(19.6)とfWAR(19.3)はともに投手トップの数字。タイトルが2021年の最多奪三振のみのため、あまり目立たないものの、フィリーズ移籍後のウィーラーは球界トップクラスの投手として安定した活躍を続けてきた。

また、ポストシーズンでの活躍ぶりも素晴らしく、直近2年のポストシーズンで合計11試合(うち10先発)に登板して4勝3敗ながら防御率2.42、被打率.161、WHIP0.73をマーク。ポストシーズンで10試合以上に先発している投手のなかで、防御率2.42は6位の好記録であり、WHIP0.73に至っては歴代トップの数字となっている。フィリーズが2008年以来のワールドシリーズ制覇を目指すうえで、ウィーラーは間違いなく必要不可欠な戦力なのだ。

ウィーラーはすでにサービスタイム(メジャー登録日数)が10年を超えており、今季でフィリーズ在籍の期間が5年に達するため、MLBのルールに従い、今季終了時に全球団に対するトレード拒否権を獲得することになる。よって、ウィーラーは自らが移籍を志願しない限り、2027年までフィリーズの先発ローテーションの柱として投げ続けることになるだろう。今オフはFAになったアーロン・ノラとも7年1億7200万ドルで再契約しており、来季以降もウィーラーとノラの2本柱がフィリーズ先発陣を牽引していく。

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