きょう5日(火)は広い範囲で雨や雪となりそうだ。西日本の太平洋側を中心に雷を伴って激しく降る所があり、局地的に大雨になる見通し。東日本でも午後には雨や雪が降り出し、関東甲信では山沿いを中心に大雪になるおそれがある。また、きのう暖かかった所でも、きょうは真冬の寒さが戻るため、万全な防寒対策が必要だ。

全国的に傘の出番

　午前5時現在、南西諸島から西日本にかけて広く雨が降っており、特に九州南部に発達した雨雲がかかっている。きょうは前線を伴った低気圧が本州の南岸を発達しながら東進するため、雨雲も次第に東へと広がる見込みだ。特に九州南部や四国など西日本の太平洋側に活発な雨雲がかかりやすく、雷を伴って激しい雨になる所があり、局地的に大雨になるおそれがある。また、沿岸部では風も強まって、横殴りの雨となりそうだ。強風や高波、土砂災害や河川の増水、氾濫、低地の浸水、落雷、突風などに注意が必要となる。

関東甲信　山沿いを中心に大雪のおそれ

　午後になると東日本にも雨雲が拡大し、山沿いでは雪となる見通し。特に関東甲信では、今夜からあす6日(水)にかけて、山沿いや山地を中心に大雪となる所がありそうだ。予想より気温が低くなった場合は、警報級の大雪となる可能性もある。また、東北では夜から平地を含む広い範囲で雪が降り、大雪となる所がある見込み。あすにかけて、大雪による交通障害、着雪やなだれ、路面の凍結、ビニールハウスなどの倒壊、架線や電線、樹木への着雪にも注意が必要となる。
　北陸は雨が主体となるが、地震で揺れの大きかった地域では地盤の緩んでいる所があるため、少ない雨でも土砂災害に注意が必要だ。

春の暖かさから一転　真冬の寒さ戻る

　日中の気温は北日本や九州南部、沖縄ではきのうより高くなるが、その他は低くなりそうだ。東京ではきのうは15.7℃まで上がって3月下旬並みとなったが、きょうの最高気温は10℃予想。名古屋、大阪などは10℃にすら届かない見通し。雨が降ると一層、寒く感じられるため、しっかり暖かくして過ごしたい。
　きょうは二十四節気の一つ「啓蟄（けいちつ）」で、土中で冬ごもりをしていた虫などの生き物が目覚める頃とされているが、虫も驚く寒さとなりそうだ。
（気象予報士・多胡安那）