約3万8000人を陰で支えた東京マラソンの“おもてなし”に海外ランナーから賛辞が続々「感謝しかない」「私たちのために貴重な時間を割いてくれた」

日本独自の文化である「おもてなし」に賛辞が送られている。

3月3日に号砲が鳴り、熱戦に幕を閉じた「東京マラソン2024」。2007年からスタートし、今年で17回目を迎えた本大会は約3万8000人のランナーが参加。男子はベンソン・キプルト(ケニア)が2時間2分16秒、女子はストゥメアセファ・ケベデ(エチオピア)が2時間15分55秒の走破タイムを叩き出し、男女とも大会新記録で優勝した。

特に男子は、パリ五輪の代表選考レースとして例年より一層大きな注目を集めた。結果は2022年のオレゴン世界選手権代表の西山雄介(トヨタ自動車)が日本人トップの9位でフィニッシュするも、日本陸連が設置した「2時間5分50秒」にわずか41秒届かず、ゴール後は顔を覆い涙を流した。
一方の女子は代表選考外だったが、日本歴代3位のタイムを持つ新谷仁美(積水化学)が日本記録更新を堂々宣言して臨んだが、力及ばず。会見では記録を突破できず号泣するなど、今年も多くのドラマが生まれた。

そんな都心のど真ん中を駆け抜けたランナーたちを陰で支え続けた応援団にスポットライトが当たっている。

東京マラソン財団はレース翌日の4日、公式X(旧ツイッター)に本大会のハイライト動画を公開。文面に「東京を、東京マラソンを、Tokyo, My favorite place…として、参加者一人ひとりのお気に入りの場所と描いてもらえるような大会になったでしょうか?」と綴り、その内容が大きな反響を呼んでいる。 動画では五輪2連覇を収めているエリウド・キプチョゲ(ケニア)、東京五輪5000・1万メートル二冠のシファン・ハッサン(オランダ)など海外の超一流選手をはじめ、車椅子ランナー、国内外の一般参加ランナーやレースを支え続けたボランティア関係者の喜怒哀楽を捉えていた。

なかでも、無事に大会を成功に導いた日本のボランティア活動には海外ランナーから絶賛の言葉が相次いだ。

「ボランティアの皆さんが本当に素晴らしかった」
「私たちのために貴重な時間を割いてくれて、彼らには本当に感謝しかありません」
「ボランティアをはじめ、みんなが一丸となる姿に、いつもながら感動でした」
「みんな本当にフレンドリー。素晴らしい街で素敵な1日になった」
「出会う人たちの寛大さ、そんな人たちで満ち溢れている美しい街が、ここで走る私たちを皆が祝福してくれる。最高な気分でした」
「『Tokyo』を駆け抜けることで街を知るという、本来なかなか味わえない貴重なツアーを体験させてもらいました」
選手の応援後には、フィニッシュエリアである『バリアフリー応援スポット』をはじめ、各所の給水場所の後片付け、掃除をする姿にも称賛が上がっている。

東京マラソン財団はレース後、公式SNSに多くのランナーで溢れるフィニッシュ写真を添えて、「東京マラソン2024は終了しました。ランナーの皆さま、ボランティアやスタッフの皆さま、応援してくださった皆さま、お疲れ様でした!!」と、すべての大会関係者に労いの言葉を送っている。

構成●THE DIGEST編集部

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